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TOP すずめのさんぽ 2009年 10月25日
 「おとり捜査官」
2話くらいしか見てないので確信はない  おやー、幻冬舎文庫に入っていたときのタイトルは「女囮捜査官」ではなかったかなー、と思ってうちに一冊だけある幻冬舎版を確認したら、その通りだった。キワモノっぽく思われるのを恐れて改題したのか、ドラマのタイトルにあわせたのか?(これ以前にサブタイトルの「視覚」「触覚」…なども変更してるんだよね、この話)。
 それはさておき、2年ほど前に第一巻だけを古本屋で入手して、続きが見つからず、ずっと読みたいと思っていたこのシリーズ。週末に一気に5冊読んでしまうほど面白かった。
 こてこての本格ミステリーではなく、すべての伏線を解決しているわけではないし、雰囲気で読ませているところもあるが、そんなことはどうでもいいやと思わせるだけの力がある。
「生まれながらの被害者」という性質を持つ主人公の女性が、ミステリーの女性主人公にありがちな「強い女」ではなくて、弱さを併せ持つ等身大の女性であることにも好感が持てた。
 1巻から4巻までは独立した話なのでどこから読んでもよいが(しかし若干前の巻の話題に触れるので、順番に読んだ方が好ましい)、5巻だけは最後の最後に読んでほしい。「え?」と前のめりになるようなラストである。

  ◇山田正紀「おとり捜査官」全5巻,朝日新聞社,朝日文庫