「有害」規制に関する用語集

団体指定


<団体指定の概要>

 「有害」指定方式の一つ。知事の指定した業界団体が青少年に不適当とした図書類を「有害図書類」とみなす制度。平成17年4月現在、11道府県で導入されている。この規定により、たとえば愛知県は2005年3月に日本ビデオ倫理協会とコンピュータソフトウェア倫理機構を指定し、これらの団体が「成人指定」「18歳未満お断り」と判定した図書類については、個別指定、包括指定されたものと同等の規制を課している。
個別指定 緊急指定 包括指定

 

<指定団体一覧>

指定団体の名称

都道府県名

合計  
日本ビデオ倫理協会 北海道、岩手県、宮城県、愛知県、福岡県
佐賀県、長崎県、熊本県、沖縄県

9

 
コンピュータソフトウェア倫理機構 岩手県、宮城県、愛知県、福岡県、佐賀県
長崎県、熊本県

7

 
映倫管理委員会 長崎県

1

 

大阪府青少年問題協議会第3回青少年育成環境問題特別委員会会議資料「青少年保護育成条例における図書類の団体指定について」に愛知県の指定実績を加えて作成。なお、大阪府の資料によると、福島県と京都府は団体指定方式を導入しているが指定実績はないという。

 

<団体指定の流れ>

(1)図書類の製作または販売を行う者で構成する団体を知事が指定。

(2)知事の指定を受けた業界団体(以下「指定団体」という。)が審査し、青少年に不適当とした図書類は「有害」指定されたものとみなされる。この場合における審査基準、審査方法、判定結果の表示方法などは指定団体の定めるところによる。

(3)「有害」図書類とみなされた図書類は公報で告示されず、販売店などへも通知されない。販売店はメーカーが表示した指定団体の審査結果を目安に青少年への販売制限、区分陳列などを行うこととなる(規制の内容は道府県により異なる)

(4)販売店などが「有害」図書類とみなされた図書類を青少年に販売または貸付け、あるいは区分陳列義務などに違反し、青少年課による口頭や文書による指導にも従わないときは、経営者らが逮捕されることもある(罰則は道府県により異なる)。

 

<団体指定の特徴>

(1)個別指定と異なり、「有害」指定された図書類の具体名が告示されない。

(2)個別指定包括指定と異なり、指定団体の審査基準が「有害」指定の基準となる。

(3)残虐な場面を含むゲームソフトの規制を検討していた大阪府青少年問題協議会第3回青少年育成環境問題特別委員会では、団体指定を導入している道府県の「指定団体」「指定方法」「長所」「短所」をまとめた「青少年保護育成条例における図書類の団体指定について」などの資料が配布されている。これらの資料は次のページで確認することができる。
▼「大阪府青少年問題協議会第3回青少年育成環境問題特別委員会質疑の概要」
http://www.pref.osaka.jp/koseishonen/seimonkyo/tokubetsu3/gijiroku(H17_5_9%20).htm(大阪府)

(4)岐阜県青少年育成審議会は2004年11月にまとめた答申で、「有害図書類の迅速な指定を行う方策のひとつとして、業界団体自体を指定して、業界が指定したものを有害図書類とする団体指定方式について審議したが、行政が罰則規定をともなう有害図書類の指定を行う以上は、基準が曖昧であってはならないことから、その採用については慎重な対応が必要である」と提言している。この答申は次のページで確認することができる。
▼「青少年に関する総合的な推進の方策について(答申)」
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11122/singi/tousinzenbun.htm(岐阜県)

 

<指定方法ごとの規制範囲のまとめ(図書類の場合)>

(1)対象となる表現

  個別指定 包括指定

団体指定

性表現

指定団体の審査基準による
暴力表現など

指定団体の審査基準による

(2)対象となる表現形式等

  個別指定 包括指定

団体指定

写真、絵

文章

場面(ビデオ、ゲーム)

分量基準(下限)

なし

あり

指定団体の審査基準による

※出版界の業界団体が指定を受けた場合は含まれる可能性がある。なお、東京都は出版業界などの自主規制団体に対し、「東京都青少年の健全な育成に関する条例」第8条第1項第1号の東京都規則で定める基準に該当する図書類について、18禁表示の努力義務を課している。

【更新履歴】
2005/3/25 18:20 用語集に「団体指定」を追加
2005/6/17 00:10 指定団体一覧を追加


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