■奈良県
メディアが規制を後押し 青少年条例改定へ
青少年条例改定に慎重な県を批判してきた奈良新聞は2002年12月11日、1面トップに「有害図書制限に県民の声 青少年健全育成条例改正で県 IN上の情報規制も」という記事を掲載。県が条例を改定・強化する方針を固めたと報じました。
同紙はこれまで、2002年4月6日社会面では「県は消極姿勢」の見出しとともに、書店の写真を掲載、「店頭で野放しになる有害図書。包括指定が求められている」とコメント。また6月9日には1面で「個別指定のみは県と東京都、秋田県の三都県だけ」と、現行条例は漫画やビデオを包括指定の対象としていないことを批判的に紹介するなど、条例強化を促す記事を繰り返し掲載してきました。
条例強化キャンペーンを展開するばかりの同紙には、青少年問題解決に向けた情報と多様な視点の提供という報道の使命を果たすことこそ求められそうです。
【関連リンク】
▼奈良新聞
http://www.nara-shimbun.com/index.html▼奈良県青少年課のHP
http://www.pref.nara.jp/seisyonen/(奈良県)▼「「有害」規制法案・条例の状況 ■奈良県「青少年の健全育成に関する条例」」
http://hp1.cyberstation.ne.jp/straycat/watch/data/jyoukyou/nara.htm(「有害」規制監視隊)
【関連情報】
奈良新聞に限らず、青少年条例強化や特定図書の「有害」指定を促す報道は、これまでにも行われています。<メディアによる規制強化キャンペーンを考えるための参考文献>
1.諸橋泰樹「コミック本規制の構造と報道の陥穽」『「有害」コミック問題を考える』創出版
2.長岡義幸「『完全自殺マニュアル』悪書キャンペーンの陥穽」『創』1999年11月号
3.西河内靖泰「「有害図書」問題と図書館の自由」『図書館評論』第42号なお、新聞・テレビなどの一部メディアは、「有害」図書の審査などを行う「青少年健全育成審議会」(青少年条例に基づいて各都道府県が設置)に委員として参加し、「有害」図書指定のプロセスに組み込まれている場合があります。