「有害」規制法案・条例の状況

岡山県青少年健全育成条例

旧「岡山県青少年保護育成条例」


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 『朝日新聞』(岡山版)2005年3月11日付28面「残虐シーン含むゲームソフト規制強化 知事が検討示す」という記事によると、岡山県の知事は10日の県議会で残虐なゲームソフトの規制について検討する考えを示したという。(2005/3/30 07:25)

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 岡山県は2005年5月26日、県青少年問題協議会に「岡山県青少年保護育成条例」の改定について諮問すると発表した。検討項目(案)としては、「有害環境の規制」や「青少年に対する不健全行為の禁止」などが挙げられており、「インターネット利用に係る有害情報の閲覧防止」「粗暴、残虐なゲームソフトの販売規制」「古物(書籍)の買受制限」などの施策例も示されている。(2005/6/19 07:50)
▼「岡山県青少年保護育成条例の改正検討に係る「岡山県青少年問題協議会」への諮問について」
http://www.pref.okayama.jp/PressSystem/press/press_00001827.html(岡山県)

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 『山陽新聞』2005年6月1日付30面に掲載された「県青少年条例改正へ 問題協議会岡山で初会合 10月めどに答申」という記事によると、県青少年問題協議会の初会合が31日に開かれたという。協議会は10月ごろをめどに答申を出し、本年度中の条例改定を目指すという。(2005/6/22 06:00)

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1.「岡山県青少年保護育成条例」の見直しを検討していた岡山県青少年問題協議会は2005年10月21日、指定事由の追加や団体指定の導入など求める答申を行なった。指定事由の追加としては「自殺」「犯罪」「心身の健康を害する」を条例に規定するよう求めており、団体指定の導入についてはゲームソフトを「個別に審査して有害指定することは事実上困難」だとして、「別途、団体を指定し、その団体の審査を適用して、有害図書とすること」が適当だとした。また、八都県市でも共通化が進められた「有害図書」の区分陳列基準の設定、インターネットカフェ等への青少年の深夜入場の禁止、生セラ・スカウトの禁止、保護者の同意を得ない書籍の買い受け行為の禁止――とともに、インターネットの利用に関する努力義務の新設、自動販売機の定義明確化なども求めている。答申は次のページで確認することができる。(2005/10/25 07:00)
▼「岡山県青少年保護育成条例の改正について(答申)」
http://www.pref.okayama.jp/seikatsu/seisyonen/toushin/toushin.htm(岡山県)

2.岡山県青少年問題協議会の答申にある「避妊用具に関する自動販売機設置規制の緩和」という項目については、長崎県でも議論が行なわれている。平成17年第2回長崎県少年保護育成審議会の会議結果によると、長崎県少年保護育成審議会では「緩和をした方がいいという方が7名、反対が10名」だったといい、県教育委員会に提出する意見書もまとめられている。なお、平成16年第2回長崎県少年保護育成審議会の会議結果によると、事務局は「条例で少年へ自動販売機,店頭での販売を自主規制しているのは長崎県だけです。自動販売機を野外に設置してはいけないと規制しているのは長崎県と岡山県です。また,販売の自主的な規制をしているのが熊本県と鹿児島県です。教育施設等の周辺に自動販売機の設置を規制しているのが滋賀,京都,奈良,広島,鳥取,愛媛,佐賀,宮崎県で何らかの規制をしているのが12県です」と説明している。長崎県少年保護育成審議会の会議結果は次のページで確認することができる。(2005/10/25 07:30)
▼「長崎県少年保護育成審議会」
http://www.pref.nagasaki.jp/singi/singi_index.php?sgno=147(長崎県)

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 『山陽新聞』2005年10月22日付33面に掲載された「残虐ゲームの販売規制答申 岡山青少年問題協」という記事によると、21日に岡山県青少年問題協議会から答申を受けた岡山県は、「来月にも県民から意見を募り、二月定例県議会に条例改正案を提案する」という。(2005/11/5 07:00)

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1.岡山県は「岡山県青少年保護育成条例」の「改正案(概要)」について意見を募集している。公表された資料には、「有害環境の規制等」として、個別指定の基準に「著しく自殺や犯罪を誘発する」「著しく心身の健康を害する行為を誘発する」を追加することや、団体指定方式の導入、区分陳列基準の設定、自販機の定義明確化などが掲げられている。また、「青少年に対する不健全行為の禁止等」や「インターネット上の有害情報への対応」として、漫画喫茶、インターネットカフェへの青少年の深夜入場の禁止、生セラ・スカウトの禁止、保護者の同意を得ない書籍の買い受け行為の禁止、フィルタリングソフトの活用を求める努力義務の新設――なども示されている。募集期間は平成17年11月16日(水)〜平成17年12月15日(木)。提出方法や公表資料などは次のページで確認することができる。(2005/11/17 06:45)
▼「岡山県青少年保護育成条例」の改正について県民の皆さんのご意見を募集しています」
http://www.pref.okayama.jp/seikatsu/seisyonen/pubkome/pabukome.htm(岡山県)

2.「改正案概要」には、「現条例では、『有害図書』(青少年の健全な育成を著しく害するおそれがある図書)の個別指定基準として「著しく性的感情を刺激する」、「はなはだしく粗暴性又は残虐性を助長する」等と規定していますが、「著しく自殺や犯罪を誘発する」及び「著しく心身の健康を害する行為を誘発する」を追加します」とある。ところが、岡山県は1997年10月に鶴見済『完全自殺マニュアル』(太田出版、1993年)を個別指定している。条例に規定されるもの以外を指定した解釈指定の典型だ。
 そもそも個別指定の定義は、「包括指定に比べより概括的」(淺野博宣「パソコンゲームソフトの有害図書類指定」『法学教室』第246号別冊付録、8頁)であり、性表現に限らず、様々な表現を規制することも可能だ。さらに、分量に係りなく指定でき、写真や絵だけでなく、文章も規制の対象となる。また、指定の適否を判断する審議会は透明性・独立性に問題がある。
 それにもかかわらず、マスコミ等でこれらの問題が論じられることはほとんどない。これはマスコミ関係者が審議会委員となり、個別指定の当事者になっていることと無関係なのだろうか。(2005/11/17 07:30)

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1.岡山県は平成18年2月定例会で可決された「岡山県青少年保護育成条例の一部を改正する条例」を2006年3月24日に公布した。「有害図書」関連では、個別指定基準への「著しく自殺又は犯罪を誘発」「著しく心身の健康を害する行為を誘発」の追加、表紙・包装箱に対する包括指定の導入、団体指定方式の新設、自販機の定義明確化などが行われている。また、区分陳列基準や違反者への命令制度、常習犯などが設けられたほか、「有害図書」ではなくとも、県条例に定める「不健全図書」に該当する図書については、販売制限などの努力義務が課されることとなった。このほか、他県でも規制されるケースが増えている、漫画喫茶・インターネットカフェへの青少年の深夜入場、生セラ、風俗店などへのスカウト、保護者の同意を得ない古書籍の買い受け行為が禁止され、青少年のインターネット利用に関する努力義務も規定された。新条例は「岡山県青少年健全育成条例」として、2006年7月1日から施行される。(2006/4/24 07:40)

2.岡山県の新条例では「図書を取り扱う業者で構成する団体が、青少年に販売し、又は見せ、聞かせ、若しくは読ませることが好ましくないと認めた図書で、その旨が表示されているもの」などを「不健全図書」と定めている。
 一方、東京都では「東京都青少年の健全な育成に関する条例」に基づき、「不健全な図書類」を指定している。「不健全な図書類」に指定された図書類(指定図書類)は、青少年への販売などが禁止され、包装義務や区分陳列義務が課される。さらに「不健全な図書類」(指定図書類)以外でも、自主規制団体または発行業者が青少年に適当でない旨を表示した図書類(表示図書類)については、青少年への販売制限、包装、区分陳列の努力義務などが課される。(2006/4/27 07:00)

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1.岡山県は2006年9月25日、県内の青少年や保護者を対象にした「青少年の意識等に関する調査」の中間集計(概要)を県ホームページに掲載した。青少年向けの調査では、テレビ、ゲーム、インターネットなどの利用状況や万引き、深夜外出、アダルト雑誌などへの意識を、保護者向けの調査ではフィルタリングソフトの利用の有無などをたずねている。中間集計(概要)は次のページで確認することができる。
▼岡山県生活環境部青少年課
http://www.pref.okayama.jp/seikatsu/seisyonen/sei.htm(岡山県)

2.岡山県は2006年3月に岡山県青少年保護育成条例を見直し、フィルタリングソフトの活用など青少年のインターネット利用に関する努力義務を新設している。この規定は2006年7月1日から施行されている。
(2006/9/29 07:25)

 

 

【関連リンク】
▼残虐な場面を含むゲームソフトの「有害」指定にかかわる主な動き
http://hp1.cyberstation.ne.jp/straycat/watch/data/kiseki/game.htm(「有害」規制監視隊)
▼「愛知県・神奈川県等 ゲームソフトの「有害」指定 規制を誘発するマスコミ」
http://hp1.cyberstation.ne.jp/straycat/watch/news/archive/2005/49.htm(「有害」規制監視隊)


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