Palmtop PC HP200LX 4MB-初期型

HP200LX  ヒューレットパッカード社のパームトップ機です。単三乾電池や充電池動きます。CGA画面搭載のDOS機で、MS-DOS5.0をROMに持っています。システムマネージャーというソフトウェアを実行することによりLotus1-2-3、Pocket Quicken、スケジューラー、住所録などが使えるPDA機となります。また、電卓機能も金融や関数計算など豊富です(というか、このHP200LXの先祖がそういう電卓)。
 元々は英語圏のPCで日本語を扱うことは出来なかったのですが、CGA画面を使った日本語化、いわゆるDOS/C化がユーザーの手で行われ、MS-DOS上やシステムマネージャー上でも日本語が扱えるようになり、日本国内でも着々とユーザーを増やしていきました。最初は全く日本国内で売る気のなかったヒューレットパッカード社も、こうしたユーザーの力に後押しされるように国内販売を開始。とはいっても、箱や説明書を日本語化して、日本語化キットというソフトウェアを同梱して売っただけで、本格的なローカライズは行われませんでした。そして、ついにヒューレットパッカード社は1999年11月をもって製造を中止し、CE機への移行を勧告しました。
 私が持っているものは、内蔵RAMが2MBの初期タイプと、4MBの初期タイプの二台です。4MBの方は、液晶画面がくっきりと見やすいものですが、同時に早期に「首折れ」してしまうロットでもありました(後述)。

・HP200LXの気に入ったところ

小さい筐体
HP200LX蓋を開ける  小さくて軽いので、常時持ち歩いても全然苦になりません。これで、ATOKを使ってVZエディタで文を書き、KTXを使ってパソコン通信でき、情報管理もできるのです。バッテリーは単三型の電池なので、簡単に手に入れることが出来ます。

打ちやすいキー
キーボード面  キートップとキートップの間隔が大きくとってあるため、押し間違えも少なく、立ったままで両手に持っても楽に入力できます。また、適度なクリック感もあります。

使いやすいPDA
シスマネ画面  HP200LXは、CGAと80186対応のソフトなら動かすことができるDOSマシンですが、システムマネージャーという専用プログラムを走らせると、とても使いやすいPDAと早変わりします。システムマネージャーは、ランチャーの役割をしていて、ROMに入っている電卓、スケジュール、住所録、データベース、Lotus1-2-3などが動きます。シングルタスクですが、複数のプログラムを起動させて切り替えながら使うこともできます。住所録やデータベースは、フォームが自由に設定できるので、使う目的に合わせて設計することが出来ます。いずれも操作は統一されており、今まで私が使ってきたPDAの中で、最も出来がよいものだと断言できます。HP200LXの後継機HP680には、このPDA群は搭載されておらず、いくらHP社がHP680に乗り換えるよう勧告しても、あっさりと移れるものではありません。このPDA群のCE版が出ない限り、HP200LXを使い続けるでしょう。また、EXMという拡張子を持つシステムマネージャー専用のユーザーが作ったプログラムを実行することが可能です。これらも内蔵プログラム同様に扱えます。

MS-DOS用プログラムが実行可能
DOS画面  CGAかつ80186対応のソフトなら、多くのものがHP200LXで実行可能です。もっとも、店頭からはほとんど姿を消しているので、オンラインソフトが主流となりますが。VZエディタやFD、KTXといった定番ものも動きますし、DOS全盛時代の豊富な資産を活用できます。画面が液晶なので、動きの激しいゲームは見にくいのですが、MS社の古いフライトシミュレーターも実行可能だそうです。

・HP200LXの気に入らないところ

完全な日本語版ではない
英語のヘルプ  日本語化しても、ROM内蔵のアプリケーションは変更できませんから、PDAのメニューやヘルプは英語のままです。また、コードの関係で、特定の場所では特定の漢字が使えなかったりします。Lotus1-2-3については、メニュー形態が独自な上に英語だったのですが、ユーザーの作ったソフトで他のアプリケーションと形態を合わせたうえ、日本語化するものがあります。

よく使う部分の作りが弱い
ヒンジ部分  落としても壊れなかったという話を聞く反面、普通に使っていて壊れるという話もよく聞きます。弱点は2ヶ所、キーボードと液晶を支えるヒンジの液晶側付け根。キートップを支えるのは、幅1mm程度のキートップと一体整形の部分で、この弾性を利用してキーを戻しているので、何度もキーを押しているうちに疲労して折れてしまいます。プラスチックを何度も曲げていると折れてしまうのと同じ事です。日本語変換で多用するスペースバーが、最も折れやすく、私の2MB機も折れてしまいました。
 そして、もうひとつ有名なのが「首折れ」といわれるものです。開閉時に力の掛かる、液晶画面を支えるヒンジの右付け根にひびが入りだし、最後はぱっくりと割れてしまいます。4MB機では比較的早くに発生したため、メーカー側が無償修理を行いました。もちろん、私の4MB機もひびが入ってしまい、修理となりました。


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