平成13年12月22日土曜日の早朝、小山駅の15番ホームに立っていた。
辺りは深い霧に包まれ、幻想的な雰囲気だ。
ホームには7時33分発の水戸行き731M列車が停車している.....。
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| ◇霧に包まれた小山駅15番ホーム◇ |
今回の旅は、水郡線の未乗区間(上菅谷駅−常陸太田)の乗車を目的としている。
また、常陸太田駅の近くに常北太田駅があり、そこから日立電鉄線が鮎川駅まで延びているので、ついでにそこも乗車してこようという魂胆でもある。
外はかなり冷え込んでいるため、早速、暖をとるべく731M列車に乗車した。
車内は閑散とした状態で、列車が放つ電気的な音だけが響いている。
午前7時33分、列車は定刻通り出発し、乳白色の霧の中へと入っていった.....。
水戸線というと田畑の広がる単調な風景というイメージを持っているのだけれど、深い霧に包まれると趣がかなり変わってくる。
最初は、雑誌でも読みながら時間をつぶそうかと思っていたけど、水墨画のような外の風景をじっと眺めていた.....。
小山駅を発車して2番目の結城駅(7時41分着)で沢山のお客さんが乗車してきた。
急に車内は賑やかになり、幻想的な雰囲気はここで終了。
息苦しい雰囲気が車内を漂い、しばらくは辛抱の時間となる。
友部駅(8時42分発)を過ぎると、ロングレールとなったようで、それまで規則正しい旋律のジョイント音が聞こえなくなった。
そして、終点水戸駅に近づいた頃、進行方向右側にキラキラ光る水面が見えてきた。
それは大きな川のようであったが、川の名前までは分からない。
周囲は庭園が広がっており、偕楽園付近を走行していることが分かった。
終点の水戸駅には8時59分に到着。
次はいよいよ水郡線の乗車だ。
次の水郡線列車は常陸太田行き527D列車(9時6分発)で、2番ホームからの発車となる。
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| ◇水戸駅2番ホーム停車中の527D列車◇ |
ふと、ホーム内の駅そば屋さんが目に入り、朝食が未だであったことに気付いた。
発車まで僅かな時間しかなかったけど、カレーそば+天ぷらトッピング(440円)を注文。
ものすごく熱かったけど、無理矢理口に詰め込んで列車に飛び乗った。
おかげで口の中や舌がひりひりしてしまったが、発車時間に間に合ったのでよかった。
乗車した車両は”キハ112−152”。
外を眺めると太陽が顔を出しており、天候には恵まれたようだ。
水郡線分岐点の上菅谷駅では20分間もの停車をした。
後続の郡山方面行きと接続するためらしいが.....。
長時間の停車のため、運転手さんも気分転換にホームに出て何やら携帯電話でお話をしているようだった。
しばらくすると、郡山方面行きの列車が9分ほど遅れているとの放送があった。
我が527D列車も接続してから発車なので、7分の遅れで出発となった。
ワンマン列車なので、車内精算などで手間取ってしまったのだろうか?
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| ◇水郡線の車窓(常陸太田駅付近)◇ |
上菅谷駅を出発すると、いよいよ未乗区間だ。
列車は、意外と平坦なところをのんびりとした足取りで進んでいく。
カーブがあっても緩やかだ。
行き止まりの終点、常陸太田駅に近づくと長い直線に入った。
後部貫通扉の窓から眺めると、遙か先まで線路が真っ直ぐに見えた。
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| ◇行き止まりの終点、常陸太田駅◇ |
結局、定刻9時59分のところを少々遅れて到着した。
降り立った常陸太田駅はこぢんまりとした駅舎で、街のはずれに位置しているようだ。
前もって調べておいた地図には、向かい側に常北太田駅があるはずなのだが、駅らしい建物は見当たらなかった。
あるのは、日立電鉄観光という看板を掲げた会社事務所か営業所のような建物だった。
もう一度、地図を確認してみると、やはりここでいいようだが.....。
半信半疑で建物の方に向かってみると、ありました。
端の方に、軒先に隠れるようにして”常北太田駅”の看板が.....。
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| ◇会社事務所といった感じの常北太田駅◇ |
建物の中に入ってみると、小さな待合室に自動切符販売機が設置されていた。
10時25分発の列車で終点鮎川駅まで行くつもりなので、自動切符販売機に700円を投入して鮎川駅までの切符を購入した。
改札口に人気は無かったが、ホーム内に入りたくてウズウズしているお客を察知したのか、奥から”奥さん”という感じの駅員さんが出てきて、改札をしてくれた。(日立電鉄の従業員はアットホームと言った感じです。)
ホーム内に入ると3つのホームが確認でき、何両かの日立電鉄車両も見ることができた。
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| ◇常北太田駅構内◇ |
駅の案内によると、次の鮎川行きは1番ホームからとのこと。
列車が横付けされている2番、3番ホームではないらしい。
.....ということは、次の列車はこれから入線してくることになる。
どんな車両が何両編成で入線してくるのだろうか?楽しみ.....。
まだ少し時間がありそうだけど、ホームの端でカメラを構えつつ、列車の到着を待った。
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| ◇10時25分発鮎川行き入線。◇ |
しばらくすると、赤色塗装の電車が近づいてきた。
よく見ると、2番、3番ホームに横付けされている車両と同じだ。
編成は1両のみ。
ちょっと寂しい感じだけれど、この時間帯のお客さんの人数を考えると1両で間に合ってしまうのだろう。
電車は1番ホームに停車し、ドアが開くと同時に乗車した。
車両番号は”3027”と表示されている。
車内はオールロングシートで、窓を背にして座らなくてはならなかったので、前方視界がよい運転台近くに席を確保する。
10時25分、鮎川行き単行電車は定刻に発車した。
他のお客さんは少なく、非常に静かだ。
電車は、平坦な所をのんびりとした足取りで進んでいく。
途中、小沢、常陸岡田、大橋、久慈浜と各駅に止まっていき、JR常磐線接続駅の大甕ではビヤホール列車が駅構内に横付けされていた。(何時走るのだろうか?)
この大甕駅ではかなりのお客さんを見かけたが、少し離れたJR常磐線ホームはさらに多くのお客さんがいるのが見えた。
しばらく停車して、赤い電車は終点鮎川駅へ向けて出発した。
沿線には特別気を引くようなものは無かったが、実にのどかな雰囲気で、時間に追われる日常から解き放され、ゆるやかなひとときを過ごすことができた。
11時10分、定刻よりも3分ほど遅れて、ひっそりとたたずむ鮎川駅に到着した.....。
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| ◇11時10分、終点鮎川駅に到着。◇ |
辺りを見回すと、終点まで乗り通したのは自分だけのようだった。
人気の少ないホームに降り立ち、駅前に出てみる。
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| ◇人気のない鮎川駅前◇ |
駅前は自動販売機が並び、酒屋さんのような感じだ。
場所も道路沿いにあり、駅と言う感じがしなかった。
さて、これからJR常磐線の常陸多賀駅に向かわなくてはならない。
バスなどは見当たらないので、歩いて行くしかないだろう。
まずは、駅全面の通りを西(右)に向かって歩く。
少しして、斜め右に向かう細い道路があるので、そこを進んで行く。
途中、踏切を渡り、工場を左右に見ながら歩いていくと大通りに達する。
そこで、再び西(左)に曲がって真っ直ぐ歩いていくと常陸多賀駅入り口に達する。
所要時間は20〜30分、距離は3〜4qといったところだろうか。(ちょっとした散歩といったところかな.....。)
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| ◇JR常磐線の常陸多賀駅前◇ |
時計を見るとそろそろお昼だ。
しかし、駅周辺には適当なお店が見当たらないので駅売店でカマンベールチーズのサンドウィッチとカフェオレを買って、1番ホームのベンチに落ち着いた。
次の列車が来るまでランチタイムとしようか.....。
とその時、”Can you speak English?”とアジア系ビジネスマンから声を掛けられた。(何か困ったことでもあったのだろうか?)
周囲には他に何人か人がいたのだけれど、自分の所へ来たと言うことは.....英語を話せそうな人に見えたのかな?
これは期待に応えないと.....
そこで、颯爽と”Sorry , I can’t speak English.”と答えた。
それを聞いたアジア系ビジネスマンは納得して公衆電話の方へ行ってしまった。
やはり、正直に答えるのが一番だものね。
さて、まだまだ時間があるので、これから温泉に向かうことにして、12時00分発の下り641M普通列車に乗り込む。
ありがたいことに席は空いていたが、ロングシートで車窓はおあずけ。
車番を見ると”クハ411−1605”と確認できた。
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| ◇下り641M普通列車入線(常陸多賀駅)◇ |
この列車に乗って、目指すのはJR常磐線の湯本駅。
情報によると、駅の近くに温泉入浴ができる施設があるらしい。(ただし、場所が今一つはっきりしないが.....。)
60分ほど列車に揺られ、沿線に海が見えてきた頃、湯本駅に到着した。(12時57分着。)
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| ◇海が見えれば、目的地も近い.....。◇ |
ホームに降り立ち、連絡通路を通って駅の裏側に出た。
近くにはバス停があり、2〜3人の学生がバスを待っているようだった。
事前に調べたところによると、温泉施設はこの近くのはずだが、それらしい建物や看板は全くない。
場所を誤ったのだろうか.....。
繁華街は線路の反対側のようだけど、来た路を戻るのは気が引けるので、このまま路沿いを歩き、次の跨線橋を通って線路の反対側に行ってみよう。
しばらく歩き、線路を挟んだ反対側に来ると、通りの端に”さはこの湯”なる案内板があった。
これは、もしかしたら.....と思い、案内に沿って歩いていく。
5分くらい歩いただろうか、それは細い通り沿いに建っていた。
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| ◇さはこの湯◇ |
見た目は、建ってからそれほど年数は建っていないように見える。
中に入ると、入り口付近に自動券売機が設置してあり、入浴券を購入するようになっている。(値段は忘れてしまいました。)
さっそく、温泉を楽しもう。
浴室に入ると、結構なご盛況ぶりで、思いっきり体を伸ばすことはできない状況だった。
しかし、清潔感も良く、温泉の質も良さそう。
体の芯まで温まり、奇しくも今日はゆずがいくつも浮かんでいて、香りもよかった。
このままのんびりと浸かっていたいけど、残念ながらこれ以上はのぼせてしまうため、温泉を後にした.....。
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| ◇再び湯本駅へ.....。◇ |
再び湯本駅に戻り、14時24分発の434M普通列車で今回の旅を締めくくることにしよう。
列車が来るまで時間があったので、ホーム末端で風を受けていると、上り特急”スーパーひたち”が颯爽とやってくるのが見えた.....。
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| ◇特急スーパーひたち◇ |
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