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| 01 さあ、出発しよう!! | |||||||||||||||||||||||||||||
| 未だ梅雨が明けない2003年7月16日水曜日、待ちかねていた旅の出発日を迎えた。 空を見上げると、雨雲が一面に広がっており、あいにくの空模様である。 昨日は、旅の準備で一睡もしていなかったため多少眠気があるが、気分は高揚している。 さて、今回の旅の目的地は、昨年に引続き九州方面を目指す予定である。(途中、中国地方に立寄るけれど、九州方面は3年連続となる。) 九州が特別好きという訳ではないのだけれど、広島の原爆ドームを見たかったことと、新型”ゆふいんの森”や”ホバークラフト”に乗ってみたかったことから、今回も九州方面の旅となった訳である。 今回も、どんなハプニングが待受けているのか楽しみであるが、雨だけは勘弁してほしいところだ。(梅雨時期に出発する割には矛盾した願いであるが.....。) ちなみに、全国の天気予報によると、3日目あたりに傘マークが付いているのだが、まあ、全部降られるよりはましだろう。 さて、時間もだんだん迫ってきたことだし、前置きはこれくらいにして出発するとしますか.....。
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| 02 東京駅19時00分発 寝台特急”あさかぜ” | |||||||||||||||||||||||||||||
| 自宅最寄駅からいくつか乗換えをして、予定通り18時過ぎに東京駅21番ホームに到着した。 手には重い荷物を下げているため、すこぶる動きづらい状況だ。 隣の10番ホームを見ると、たった今、寝台特急”さくら・はやぶさ”が発車して行ったところのようである。 辺りは、平日の夕方とあって、かなりのお客さんが21番ホームを埋め尽くしている。 帰宅を急ぐ人たちがほとんどだと思われるが、新幹線の各乗車位置には一日の疲れを背負った長い列が伸びており、気だるい雰囲気が漂っている。 先ずは在来線乗換口に向かうところなのだが、セオリー通りなら寝台特急”さくら・はやぶさ”を回送してきた電気機関車が次の寝台特急”あさかぜ”と連結するために定位置に移動するはずである。 少し待てば寝台特急”あさかぜ”の牽引機を拝めるはずと思い、しばし立ち止まって左下手の東海道本線用10番ホームを見つめた。 すると、思ったとおりモーターの唸りとともに”あさかぜ”のヘッドマークを付けた電気機関車が移動して来たではないか。 ナンバープレートを見ると、”EF66 42”の英数字が刻んであった。 10番ホームに移動してしまうと、ホーム上からはなかなか牽引機やヘッドマークを確認することができないので、まずまずの収穫である。
新幹線ホームを後にして、在来線乗換口へ移動、帰宅ラッシュで混雑する中央通路に出る。 途中、お弁当販売店を見つけたので、夜食として”生姜焼き弁当”と”しゅうまい”を購入し、10番ホームに上がった。 10番ホームに出ると、他のホームより人はまばらで、ゆったりとした時間が流れていた。 だんだん旅らしくなってきたなぁと思いつつ時刻を見ると、18時20分を過ぎたところである。 隣の9番ホームには、特急”あずさ”や”かいじ”でお馴染みのE256系9両編成が停車している。 見ると、18時34分発の小田原行き湘南ライナーとなっている。 乗客はかなり少ないように見えたが、E256系は中央本線のみならず東海道本線でも活躍していることが分かった。(ちなみに、E256系は未乗であるため、いつかは乗り心地を試してみたい。) ふと、先ほどまでいた隣の新幹線ホームを見上げると、人がごった返しており、静まり返る10番ホームと比べると対照的で、日常と非日常のボーダーラインがここにあるかのように感じられる。
出発10分前の入線とは随分忙しいことであるが、それだけ10番ホームが過密利用されていると言えるのだろう。 旅人としては、出発の雰囲気を十分味わいたいので、せめて30分前くらいにして欲しいところではあるが.....。 そうこうしているうちに、ヘッドマーク無しのEF65電気機関車が、寝台特急”あさかぜ”編成を回送してきた。 (今回の”あさかぜ”編成は9両で、1〜2号車は開放型B寝台、3号車はA寝台個室、4号車はロビーカー、5〜9号車は開放型B寝台となっている。なお、多客期には開放型B寝台の10〜13号車が増結される模様。) 予想では、寝台特急”出雲”の牽引機が回送して来るのではと思ったが、”出雲”は21時10分発だし、どうやらハズレっぽい感じ。 いずれにしても、シャッターチャンスを逃してしまった。
静かに二つ折れドアが開き、旅の浪漫を噛締めながら車内へと歩を進める。(大げさな表現だけど.....。) 車内は、電車とは異なり機器が発するノイズは無く、いたって静かだ。 さっそく、今宵を過す3号車(オロネ25−302)の一室に移動する。 すると、期待通り旧国鉄A個室を改装した居住性の良いタイプの部屋が用意されていた。 旧国鉄オリジナルのものは1車両14室となっているが、この車両は10室となっており、居住空間が広くなっている。 また、旧国鉄オリジナルのものは洗面台兼テーブルが窓側に取付けてあるだけであるが、この車両はテーブル、ビデオ、テレビ、折り畳み式洗面台と装備も充実している。(ただし、テレビは残念ながらビデオ再生専用のようで、テレビ番組を見ることはできませんでした。また、ビデオも貸出し等は無かったようで、たまたまビデオテープを持参していたお客さんしか利用できないようです。) それに、通路に出ることなく隣室に行けるドアがあり、2人用個室のような使い方ができるのもありがたい。
カーテンを開けると外の慌しい様子が見え、ちょっと優越感を感じる。 19時00分、定刻どおり東京駅を出発。 列車は夕闇迫るなか静かに東京駅を離れ.....と言いたいところだけれど、本日の運転手さんは不慣れなのか、”ガッチャーン”という大きな衝撃とともに列車は動き出した。(今夜は安眠できるかなぁ.....。)
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| 03 ”あさかぜ”の一夜 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 東京駅を後にすると、新橋駅ホームの雑踏や煌びやかなビルのイルミネーションが車窓を流れて行く。 また、田町駅を過ぎると品川の車両基地が見え始め、静かに横たわる電気機関車群や準備を整え柔らかい灯火に包まれたサンライズエクスプレスなどが目に映った。 そのうちに京浜東北線電車が近づいて来て並走し始める。 通勤電車の車内はすし詰め状態でお気の毒だ。 発車から20分くらいが経っただろうか、ドアがノックされて、車掌さんの改札を受けた。 「やっとこれで落ち着くことができるなぁ〜。」と思いつつ、カードキーやシャワーカード、アメニティーグッズなどを受け取った。(残念ながら、アメニティーグッズのポーチには”あさかぜ”のロゴは無かった。)
シャワー室は3号車の前寄りにあり、A個室利用者専用だ。 シャワー室前に着くと、既に気の早い先客がちょうど出てくる所だったので、ちょうどよいタイミングだった。(でも、本当はサラの状態であって欲しかったが.....。) さっそく室内に入ると、内部はけっこう老朽化しており、サンライズエクスプレスのシャワー室と比べると、残念ながら見劣りする。 利用してみると、温度調節が微妙だったり、ボディーソープやシャンプー&リンスが室内に設置していないなどの不満はあったけど、6分間のお湯でリフレッシュすることができた。 シャワーを終えて個室に戻ると、今度は夜食タイムだ。 生姜焼き弁当はまだ温かく、シュウマイも美味しく平らげた。
20時39分、定刻どおり熱海駅に到着するが、ホームは閑散としており、お客さんはまばらだった。 熱海駅を出ると、右手上方にホテルを眺め、長いトンネルへと吸い込まれていった。 いつしか雨も上がり、澄んだ空気が漂っていた.....。 今のうちに資格の勉強でもしようかと単語帳を取り出してめくってみるが、あまり頭に入らない。 そうこうしているうちに21時00分となり、本日最後の放送が流れ、列車内はおやすみモードに入った。 21時35分、静岡駅に到着。 駅の売店はまだ営業をしており、スーツ姿のサラリーマンが何人か集まっていた。 そろそろ車窓を眺めるのも疲れてきたので、ベッドに横になる。 SF小説などをしばらく読んだが、心地よい揺れと列車が刻むジョイントサウンドをBGMに目を閉じた.....。 「.....。」 眠れない.....。 なかなか寝付けないので起き上がると、名古屋に停車していた。(時刻は、23時46分。) その後もなかなか眠りに入れず、日付が変わった1時18分、とある小駅で上りサンライズエクスプレスとすれ違い、1時23分、人気の無い大津駅を通過した。 大阪駅運転停車を最後に、やっと浅い眠りに入ったが、岡山駅停車(4時17分着)で結局起き上がった。 わずか2時間くらいの睡眠だろうか、外は未だ闇の中だ。 しばらく走行して、三原駅を通過したところで、上り寝台特急”なは”とすれ違う。 5時00分になり、シャワー室に向かい”朝シャン”としゃれ込む。 心地よいお湯が寝不足の気だるさを流してくれ、「シャワーは夜より朝の方が気持ちいいなぁ〜。」などと思いつつリフレッシュすることができた。 しばらくすると車内放送も始まり、本日の開始を告げる。 窓の外を眺め、「今日は、天気に恵まれそうだな。」と思っているうちに、6時34分、広島駅に到着した。 いよいよ、あと一駅のラストランだ。 身支度の後、無人のロビーカー(スハ25-303)に移動し、最後まで”あさかぜ”の走りを楽しんだ.....。
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| 04 安芸の宮島 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 進行方向左側に路面電車の線路が現れ、3両編成の小ぶりな列車がすれ違って行くのを見ているうちに、6時57分、定刻どおり宮島口駅に到着した。 重い荷物を持ちホームに降りると、寝台特急”あさかぜ”は終点下関駅に向かって走り去って行った。 終点まで乗りとおしたい気持ちを抑え、本日最初のポイントである宮島に向かう。 宮島口駅を出て、駅正面の道路を直進すると約5分ほどで宮島口桟橋にたどり着く。 まだ時間も早いためか、待合コーナーにひと気は無い。 コインロッカーに荷物を収めて、自動券売機で乗船券を購入(170円/人)。 瀬戸内の海を眺めながら出発を待つ。 海は波も無く穏やかで、朝日が眩しい。 桟橋には大柄な船が1隻係留されており、これに乗船するのかなぁと思ったが全く動きが無く、そのうちに宮島方向からフェリーが入港して来た。 折返し運用だということが分かり、他のお客さんの後に続いて入港したフェリーに乗船した。 天気がよいのでデッキ席に落着くと、10時55分、宮島桟橋に向け出航。 潮風を受けながら、ガイドブックには載っていない海から見る厳島神社の風景などを楽しんだ。 およそ10分間の船旅を終え、宮島桟橋に到着した。
ところどころで鹿が自由に動き回っており、人間慣れしているのか近寄っても平然としている。 10分ほど歩くと、目的地に到着。 昇殿入館料(300円/人)を支払って、厳島神社の広い渡り廊下のような通路を歩いた。 周囲は神社の関係者しかおらず、非常に静かだ。 舞台に立ち、正面の大鳥居を眺めると宮島に来たのだなと実感する。 ただ残念なことに潮が引いており、雰囲気は今ひとつといった感じだが.....。 お守りを買い求め、久しぶりにおみくじ(”凶”を引いてしまう確率が高いので、普段はあまり引かない。)を引いたりして、厳島神社のひと時を終えた。
案内表示に従って狭い路地を登って行く。 しばらく進むと辺りは一変し、緑がうっそうと茂る山道に出た。 「こんなところにロープウェイ駅があるのだろうか?」とちょっと不安になるくらいの雰囲気であるが、歩を進めていく。 15分くらいは歩いただろうか、突然、山小屋風の休憩所が現れ、そこでロープウェイの乗車券を発売していた。 ちょっと怪しげな(失礼な表現ですいません。)感じもしたけれど、ロープウェイ駅の場所を聞くついでに往復乗車券を購入(1,700円/人)した。 休憩所のおじさんに教えられたとおり山道を登っていくと、ほどなくロープウェイ駅にたどり着くことができた。
そのうちに団体さんがやってきて急に賑やかになり、改札口には結構な列ができた。 9時00分になり、ロープウェイの運転が開始されると、やっと改札が始まった。 改札を抜け、急な階段を上がると乗車場となるが、現物を見るとロープウェイというよりはゴンドラで、6人乗り位のかごが常に行き来している方式のようだ。 先陣を切って乗車すると、残念ながら相乗りとなったが、瀬戸内を挟んで対岸に広がる広島市街地を一望することできた。 景色を堪能しているうちに駅に到着したので、「ここが山頂かな?」と思ったら、どうやら中間駅のようで相互運行方式のロープウェイに乗り換える。 後から来た団体さんも同乗し、結構な込み合いでロープウェイは出発した(どうやら15分間隔の運行らしい。)。 お客さんの隙間から覗く瀬戸内海を眺めながら山頂駅に到着した。 同乗していた団体さんは集合し、ツアーコンダクターから9時45分の便で折り返す旨の説明を受けていた。 自分は込み合うのは苦手なので、さっさと展望を楽しんで、9時30分の便で折り返すことにする。 さっそく駅から出ると、サルの歓迎?(おとなしく座っているだけだったけど.....。)を受けた。 そして、足場の悪い岩場を進むと、瀬戸内海に浮かぶ島々が視界一面に広がった。 あたりには、トンボの群れがゆったりと飛んでいる。 僅かな時間であったが、景色を眺めロープウェイ駅に折り返した。 何とか団体さんが乗車する便より前の便に乗車することができたので、落ち着いてロープウェイからの眺望を楽しむことができた。
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| 05 広島原爆ドーム | |||||||||||||||||||||||||||||
| 10時20分、宮島桟橋を後にして再び宮島口桟橋に戻ってきた。 コインロッカーから荷物を取り出し、広電宮島口駅へ向かう。 向かうといっても、100mも離れていない場所で、JR宮島口駅より断然近い位置にあるのだが.....。 開放的な改札横の自動券売機に270円を投入し、原爆ドーム前までの切符を購入。 改札を抜け、櫛形ホームに立つと、3本の電車が停車していたが、そのうちの先発電車に飛び乗った。
しばらく専用軌道を走行するが、広島市街地に入ると路面軌道に入る。 市街地に近づくにつれてお客さんもかなり増え、太田川の相生橋を渡ると目的地の原爆ドーム前停留所(駅?)に到着した。(広電宮島口から所要45分というところだろうか。) 電車から降りると強い日差しが肌を刺し、汗が滲んでくる。 重い荷物を持ったままの散策はきついものがあるが、太田川支流の元安川に沿って南方向へ歩いていく。 5分くらい経っただろうか、瓦礫と化した建物(原爆ドーム)の北側面が見えてきた。 テレビやガイドブックで馴染みの深い南側面の容姿とは異なった雰囲気が漂っている。 例えるなら、南側面は陽で、北側面は陰といったところだろうか。 重々しい雰囲気のなか近づいていくと、若い男女のペアがコンクリート壁にもたれて、何やら雑談に興じているのが見えた。 この歴史的建物も、地元の若者にとってはデートスポットとして利用されているのだろうか? 先客を邪魔するわけにはいかないので、とりあえず歩を進めてみる。 建物の南側面に出ると、数人の観光客がドームを見上げたり、撮影をしたりしている。 今の状況を見ると、50年ほど前にこの場所で原子爆弾が炸裂したとは想像すらできないが、建物を見上げていると、確かにここで起きたのだと自分の心に訴えているような感じがした.....。
昨年旅した長崎の平和公園はひっそりとしていたのに対して、こちらは多くの人で賑わっている(賑わっているというのは不適切かもしれない。どことなく厳粛な雰囲気を伴っていたが.....。)。 公園の中心、原爆慰霊碑の前に立ってみると、碑の間から原爆ドームが正面に見え、思わず手を合わせた.....。 ほんのわずかな時間しか経っていなかったが、強い日差しに体が悲鳴を上げているので、早々に切り上げて原爆ドーム前停留所まで戻り、広島駅へと向かった。
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| 06 お狐さんの湯田温泉 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 広島駅12番ホーム、14時14分発の373Aひかり373号(ひかりレールスター)で小郡駅へ向かう。 定刻どおり入線してきた列車の最後尾8号車に乗車し、2&2の快適シートに収まる。 小郡駅までは一駅で、137.2km、35分間の乗車だ。 車窓は平凡な田園風景のようなので文庫本を読んで過したため、あっという間に小郡に到着となった(14時49分着)。 快適な座り心地に別れを告げて、小郡駅12番ホーム(広島駅と同じだね。)に降り立ち、レールスターを見送った。 ここからは、未乗のJR山口線に乗り換えだ。 タイミングが合えば迷わず”SLやまぐち号”を選択するのだけれど、残念ながら今日は走っていない。
また、風鈴も下げられており、ほのかな風に舞う風鈴の音が涼しげな安らぎを与えてくれた。 ほどなくして、黄色い塗装のディーゼルカー、645D普通列車が1番ホームに入線してきた。 早速、”キハ47-3019”という車両に乗車し、15時11分、定刻どおり小郡駅を後にした。 列車は、国道9号線(進行方向左側)と水田(進行方向右側)に挟まれる格好で進み、前方奥には700m級の山々が広がっている。 地図上では、進行方向右側に椹野川が山口線に沿って流れているのだが、付かず離れずしているようで、車窓には入ってこないようだ。 途中、周防下郷(すおうしもごう)駅、上郷駅、仁保津駅、大歳駅、矢原駅とこまめに停車して行くが、昨晩の睡眠不足から眠気に襲われ、断片的な記憶しか残っていないのが残念だ。 目的地の湯田温泉駅には、15時30分に到着した。 改札を出て駅前に立つと、こじんまりとした駅前広場に湯田温泉のシンボルである巨大な白狐の像が目に飛び込んできた。 白狐の像自体は事前にその存在を知っており、あまり気味のよいものではなさそうだというイメージをもっていたが、こうして実物を眺めるとそのようなことは全く無く、なかなかどうして、愛嬌のある像だ。 像の傍らには温泉が流れているモニュメントがあり、温泉地であることをさりげなく主張している。 まだ時間が早いので、早々にチェックインをして散策に出かけるべく、ホテルへと向かった。
さっそく、チェックインを済ませて荷物を置き、散策に出かける。 改めて湯田温泉街を眺めると、県道204号線を挟んで旅館が建っているが、温泉街の雰囲気は感じず、どちらかというと、地方都市の小規模な繁華街?といった感じだろうか。 とりあえず、最近流行の足湯があるというので向かってみる。 そこは、ホテルから5分くらいの所だろうか、観光案内所前の広場の片隅にさりげなくあった。 温泉の噴出口付近には、これまた可愛いお狐さんがちょこんとたたずみ、訪れた者の目を楽しませてくれる。 それではさっそくと、靴と靴下を脱いで足を温泉の中へ.....。 これは.....熱い。 これでは、のんびり浸かっているわけにはいかないなぁ〜。 しかも、すぐ横は県道204号線で、大通りのバス停で足湯に浸かっているような感じで、あまり落ち着かない(批判ばかりですいません。)。 結局、5分も経たないうちに腰を上げて、次なる所へ歩を進めるのであった。
しかし、行ってみると普通の公園といった感じで、子供達が楽しそうに遊んでいた。 確かに白狐のモニュメントや碑などがあったが、観光客が訪れるような場所ではなく、地元の憩いの場といったところだろうか。 他にも美術館とか権現山を巡る予定だったけど、何となく散策の意欲が薄れてしまい、ホテルへ早々に引き上げてしまった。 ホテルに戻ると、一息入れてから温泉へ。 このホテルの浴場は、隣接している日帰り温泉施設と共用となっており、ホテル宿泊客は自由に入浴できるようになっている。 源泉は70℃以上あり、硫化水素アルカリ泉とのこと。 泉質は無色透明でぬめりのあるお湯だ。 さすが日帰り温泉施設だけあって、浴室は広くて清潔感がある。 それ程混んでいなかったので、体をいっぱいに伸ばして、快適な湯浴みを楽しんだ。 楽しみの夕食は、山海の食材をふんだんに使われており、量も多い。 特にお刺身と付け合せの海草が新鮮で、とても美味しかった。
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| 07 目覚めると雨.....。 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 翌7月18日(金)、降雨の音で目が覚める。 不安な眼差しで窓の外を眺めると、水溜りが激しく跳ねており、かなり降っているようだ。 ホテルから駅までの移動が思いやられる。 とりあえず天気予報でも確認しようかとテレビをつけると、山口県は雨で、福岡県は曇り時々雨とのこと。 先行き暗いなぁと思いつつ朝食をとり、チェックアウトをする頃には雨が上がった。 しかし、いつ降ってきてもおかしくない雲行きのため、足早に湯田温泉駅へと向かう。 案の定、もう少しで到着という時に雨が再び降り出した。
昨日乗車した区間を再び通り、9時12分に終点小郡駅に到着した。 のんびりとする間もなく山陽新幹線12番ホームに移動。 今回初乗りとなる山陽新幹線小郡駅・博多駅間を乗車すべく9時29分発の355Aひかり355号ひかりレールスターへと乗り込んだ。
どんな車窓が広がるのかと期待をしていたが、山間部を走行しているらしく、うっそうと茂る樹木やトンネルで特筆することは無かった。 ただ、残念なことは、トンネルを何度もくぐるので新関門トンネルがどれだったのかはっきりしなかったことだ。(海底トンネルとしては、青函トンネルに比べればたいしたことは無いのだろうが、関門海峡は一昨年歩いて渡った経緯もあり、少しばかり気にかかっていたからであるが.....。) 列車は、定刻10時8分、博多駅11番ホームに到着した。 39分間という短い乗車であったが、一応これで東海道・山陽新幹線完乗となった。(博多南線は未乗だけれどね。) さて、これからどうするかなんだけど、とりあえずは改札を出て博多港に向かうことにする。 それで、エコノミーなバスを利用して博多港へ行きたいのだが、乗り場がどこにあるのか分からず残念。 あまり時間がないため、のんびり探しているわけにもいかないのでタクシー乗車とし、身近に停車していたタクシーに飛び乗った。 しかし、乗ったまではよかったのだけれど、行き先を告げると恐ろしいほど飛ばしてくれる。 ずいぶんと乱暴な運転をしてくれる運転手に当たってしまったと巡り合わせの悪さを呪いつつ、冷や汗もので座席にしがみつく羽目になってしまった。(距離が短いからかもしれないが、運転のプロ?なのだからお客さんの身になって臨んでもらいたいものだよね。)
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| 08 博多港から海ノ中道へ | |||||||||||||||||||||||||||||
| 博多駅から15分くらいかかっただろうか、博多港にたどり着いた。(無事でよかった。) お客思い(?)のタクシーと別れ、海ノ中道航路のターミナルへと向かう。 すると、北に向かって手前と奥、2箇所にターミナルらしき建物が見えるが、手前にあるターミナルに海ノ中道という看板が見えたので、そこに入ってみた。 ターミナル内は、入口付近に売店、中央には上階に続く円筒形の大きな水槽(魚が泳いでいた。)があり、乗船口、待合所と続く。 肝心な乗船券売場はどこだろうかと探すと、一番奥にひっそりとあった。 急いで、海ノ中道までの乗船券(500円/人)を購入して乗船口へ走った。 予定では、10時35分発の福岡市営船に乗船することとしているのであるが.....。 乗船口に出ては見たが、複数の航路があるようで勝手がよく分からない。 乗船客らしい列が見えたので、そこに並べばよいのだろうかと思ったりしたが、そのうちに係員らしい人からどの方面へ行くのか聞かれたので、「海ノ中道」と答えると、たった今乗船を締め切ったので次の便に乗船するよう指示された。 かくして、係員から情け容赦のない判決を言い渡され、次の便12時10分発まで、1時間30分以上の時間を棒に振ることとなってしまった。(これって、自業自得?それとも、ターミナルの案内が不親切なため?) まあ、不平不満を言っても仕方がないので、ファーストフード店のハンバーガーなどで簡易な食事をしたり、売店を見たりして、あまり有意義とはいえない時間を過ごした。 出発時間が近くなったので早めに乗船口に行くと、船は折返し運用のようで、なかなか乗船が始まらず少し待たされたが、乗船が開始されると結構立派な船を使っているなと感心した。(イメージ的には、隅田川などを航行している水上バスのようなものを想像していたので.....。)
船窓に目を向けると、沿岸に工場などが見渡せるが、海は鉛色に染まり、平坦な風景が続いている。 それにしても、1時間30分のロスタイムは大きかった。 国営海ノ中道海浜公園の散策やレストランでの食事が、博多港ターミナル付近での散策とファーストフードでの食事に化けてしまうのだから.....。 12時35分、船は”マリンワールド海の中道”(水族館)の近くにある桟橋に到着。 風が強く吹く中、足早に水族館へと向かった。 水族館内は、際立った展示は無かったが、ひらひらと泳ぐエイのキュートな口などを眺めたりして楽しんだ。 ただ、入館料2,100円/人はけっこう割高な感じがした。 無事に海の動物観賞を終え、予定時間も残り僅かとなったので、海ノ中道駅へと向かう。 できることなら、西戸崎駅から乗車して香椎線(海の中道線)の完乗を目指したいところだが、時間が許してくれないのが残念でならない。 駅へ向かう途中、ぽつぽつと雨が降り出してきたが、駅までは何とかカサ要らずで済んだ。 海ノ中道駅に着くと、今日が新設プールのオープン日だったようで、看板が目を引いた。 この悪天候では客足の影響も大きいだろうと思いつつ、無人の改札口を通って1つしかないホームに出た。 ほどなく、13時32分発宇美駅行普通列車(755D)がやってきたので、キハ47−71の車両へと乗り込んだ。
香椎線(海の中道線)も今回初乗りとなるが、海の中道線と言う割にはあまり海が見えず、進行方向左側に多少見える程度で終わった。 確かに海に近いところを走っているのであるが、植林や盛土などで視界が妨げられているのが原因だろう。 13時53分、列車は、鹿児島本線との分岐点である香椎駅に到着。 13時55分発の快速列車(4337M)に乗換えて、再び博多駅に舞戻って来た。(14時6分6番ホーム到着) 博多駅周辺の散策は明日を予定しているので、そのまま地下鉄ホームに移動して歩を進めた。(このとき、翌日起こるであろうことは全く予期していなかった.....。) 福岡市交通局地下鉄線、JR筑肥線直通の筑前前原駅行の普通列車に乗車。 車内で突然隣に座ってきたおばさんから人見知りしない話しかけに鬱陶しさを感じながら、筑前前原駅で乗り継ぎをして、東唐津駅へとやってきた。(この筑肥線も初乗りではあったが、外は激しい雨、窓を背にしたロングシート、人見知りしないおばさん?の話しかけ攻撃と悪条件が重なり、単に乗っただけという結果となった。) ところで、本日の宿は、虹の松原にあるSホテル。 このホテルは、虹の松原の中でもかなりレベルが高いらしいので、期待は大である。(コストも大であるが.....。) しかし、この雨では虹の松原を散策したり、砂浜を歩いたりすることができないため非常に残念だ。 とりあえず、Sホテルに電話をして駅まで迎えに来てもらうことにした。
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| 09 東唐津でのひととき.....。 | |||||||||||||||||||||||||||||
| Sホテルに連絡することしばし、ハイレベルな車がお出迎えと思いきや、ハイライトな車がやってきた。 挨拶もそこそこに乗車すると、車は松浦川を左手に北上して行く。 国道202号線に出ると、ほどなくSホテルに到着した。 時間にして約10分、距離にして約1.5kmといったところか。 天気がよければ、のんびり歩きながら行っても楽しいのではと思えたが、まあ、いつものことだ。 さて、Sホテルに着くと、さすがハイレベル、ウエルカムドリンクでの歓迎を受けた。 ロビーのソファーに落ち着き、フレッシュなフルーツジュースを口にすると、悪天候や旅の疲れなど、その他諸々のことが吹っ飛び、ゆったり感を味わうことができた。 一息入れたところで、Sホテル自慢の露天風呂に行ってみる。 さすがは虹ノ松原、湯船はそれほど広くはないが、オーシャンビューの露天風呂だ。 しかも沸かし湯ながら温泉とのこと。 泉質は特筆するような特色はないが、晴れたら素晴らしい眺めが広がるのだろう。(晴れたらね.....。) 温泉で身も心もすっきりした後は、待望の夕食である。 今宵は、フランス料理のフルコース。 さっそく、晴れていれば夕日がきれいであろう眺望のよいレストランに移動する。 幸運にも窓際の席に案内されるが、外はご覧のとおり不機嫌な空模様。
料理の名前は何だったか気にもしなかったが、スモークサーモンのカルパッチョのようである。 たくさんの野菜と、臭みの無いすっきりとしたサーモンの味わいがよく、食欲を誘う。 続いて、フォアグラ、冷製スープ、イセエビと贅沢な料理が続く。 口直しのシャーベットの後に、メインディッシュの牛フィレステーキが出され、軟らかい肉と絶妙なソースに舌鼓を打った。 ゆらゆらと輝くテーブルキャンドルが雰囲気を盛り上げるなか、最後のデザートが運ばれてきた。 木苺を主題としたフルーツカクテルとシャーベットである。 今日一日の余韻に浸りながら、デザートをゆっくりと口に運んだ.....。
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| 10 雨降って、駅水没する? | |||||||||||||||||||||||||||||
| 7月19日(土)、目覚めと同時にテレビのニュースをチェックする。 「今日の天候はどうかな?」とのんきに画面を眺めていると、全く予想外のニュースが目に飛び込んできた。 特急”かもめ”の脱線事故である。 白と黄色のきれいな車体が、線路から外れて田んぼに横たわっている映像が流れた。 どうやら長崎本線の肥前山口駅より西で発生したらしい。 今日の行程には大きな影響は無いだろうと思ったが、昨年起きていれば大変なことになったなところだ。(昨年は、長崎方面を旅したので.....。) ほっと、胸を撫で下ろすのも束の間、テレビは無情にも博多駅冠水のニュースを報道した。 昨日の豪雨の影響とのことで、かなりダイヤが乱れることが予想されるらしい。 「えっ!?、これは大変だ。」 博多駅が冠水したということは、地下鉄駅は水の底ということではないだろうか。 「今日の予定はいったいどうなってしまうのだろうか?次のポイントに無事到達できるのだろうか?」と、不安が襲う。 このような状況だと、東唐津駅からの肥薩線もまともに運行しているか怪しいものである。 こうなったら逆方向の唐津駅まで行って、唐津線を使って鳥栖駅へ出てみるか.....。 しかし、特急”かもめ”の脱線の影響で、久保田駅からの長崎本線はあてにならないかもしれないし.....。 あれこれと、頭の中で思考が行きかう。 とりあえず、東唐津駅で何か情報を得ることができるかもしれないので、東唐津駅に行ってから決断することにした。 朝食を済ませ、ホテルを9時30分にチェックアウトし、東唐津駅に向かう。 考えてみれば、結局Sホテルから一歩も外へ出ることができなかった.....。 さて、東唐津駅に到着すると、どうやら肥薩線は動いているらしいが、中州川端駅で折り返し運転をしているとの表示が出ていた。 改札を通ってホームに上がると、松浦川が視界に入ったが、川は濁り、水位も高いようだ。 しかし、空を見上げると、薄日が射している。 しばらくホームで待っていると、真っ赤な車体に容赦のない「中洲川端」表示の列車が入線してきた。
さて、どうするか.....。 結局のところ、唐津線を通って途中の小さな町で立ち往生してしまうと、最悪駅ネになりかねない。 それよりも、都市部へ向かう方が立ち往生しても選択肢は多いはず。 ということで、この中州川端駅行き列車に乗り込むことを決意した。(これが吉と出るか、凶と出るか。) 列車は、何事もないかのように肥薩線を進んでいく。 車窓を望むと海が見え、雲の切れ間から青空がのぞいていた。
・・・・・地上の景色から一変、地下トンネルの闇に包まれ、中州川端駅に到着した。 目的の博多駅は、途中の祇園駅を間に挟み、あと2駅の位置にある。 しかし、列車は無情にもこの中洲川端駅で運転終了。 洪水のため先に進めない旨の放送が、ひっきりなしに流れていた。 「さて、これからどうしようか?」 当初の予定では、博多駅で荷物をコインロッカーに預け、駅ビルなどでお土産を買ったり、キャナルシティ博多などを見てまわろうかと考えていたのだけれど.....。 博多駅の状況が気になるが、ここから博多駅まで2km以上はある。 地図を開いてみると、ここ中洲川端駅と博多駅の中間ぐらいにキャナルシティ博多がある。 大きなバッグを持っての移動は非常につらいものがあるが、とりあえず、キャナルシティ博多に立ち寄ることにした。 駅構内の階段を上って地上に出ると、路上は水溜りひとつない状況で、本当に博多駅が冠水しているのか信じられない。 持参した地図を基に歩いていくと、大きい方言の垂れ幕がたくさん下がっている商店街に出た。 その商店街は結構人通りがあり、いつもと変わらないというような雰囲気に包まれている。 15分くらい歩いただろうか、何とか目的のキャナルシティ博多に到着した。
何かお土産になるような物はとショッピングエリアを見て回るが、観光色のある商品は見当たらない。 ファッションや化粧品など、日常に関係の深いショップが立ち並んでいる。 仕方がないので、イタリア系レストランで早々に昼食を取り、気になる博多駅に向かうことにした。 手には重い荷物を持ち、重い足取りで歩いていく.....。 交通量も思いのほか多く、博多駅冠水も大したことはないように思えた。 およそ徒歩で15分、博多駅前の交差点にさしかかると辺りは一変し、路面は泥で一面が汚れている。 「やはり、大変な事態だったんだな.....。」 既に水は引いているが、付近の店舗は後片付けに翻弄されているようだ。 とりあえず、列車の運行状況が気になるので、靴を汚さぬよう気をつけながら駅舎内へと急いだ。 駅の建物内に入ると、照明は落ちて闇に包まれていた。 暗闇の中、小型発電機を利用したサーチライトを頼りに改札口に向かった。 改札口では人だかりができており、駅員さんが拡声器を使って発着列車の案内をしていた。 頭上の列車案内板は全く機能しておらず、停電しているのか?(駅ビルや地下街も全く機能していない。勿論、お土産も買えない.....。) 溜まった水を運び出している作業員が、改札付近にいる人たちに、邪魔だからどけと怒鳴っているのが目に付いた。(乱暴な言葉で怒鳴る必要はないと思うが.....。) さて、問題なのは、次のポイントに到達できるかどうかである。 手の中には、これから乗車する予定の指定席特急券があるが、どうなるか分からない。 今の段階では、駅員さんもどうなるか分からないだろうね.....。
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| 11 魔の3時間 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 改札口では、駅員さんが懸命に列車の発着案内をしているが、各路線の運行状況や今後の運行予定などは全く案内されていない。 今現在(の博多駅)のことしか分からないという感じだ。 次なるポイントは久大本線の天ヶ瀬駅で、7005D”ゆふいんの森5号”に乗車する予定なのだが、ダイヤ回復のため観光色の強い”ゆふいんの森”は真っ先に切り捨てられそうな気がする。 ふと、観光客風のおばさんが、駅員さんに”ゆふいんの森5号”について尋ねているのが耳に入った。 やはり、駅員さんの回答は分からないとのこと。 こうなったら、普通列車を乗り継いででも目的地に到達しなければ。(楽しみにしていた新型”ゆふいんの森”号を諦めるしかないのだろうか.....。) 時刻は、午後12時30分を少し過ぎたところ。 情報の少ない改札口前に立っていても拉致が上がらないので、改札をくぐり抜けてホームへと上がってみた。 プラットホームではソニックや有明の姿が見えたが、闇雲に列車に飛び乗るのには躊躇いがあった。 近くに駅員さんがいたので、”ゆふいんの森5号”について訪ねてみると、”ゆふいんの森5号”は、博多発7001D”ゆふいんの森1号”の折り返し運用であるとのことである。 そのため、由布院駅から7002D”ゆふいんの森2号”として博多駅に戻ってこなければ、出発できないらしい。 ”ゆふいんの森1号”は2時間遅れで博多駅を出発しているため、折り返し運用の”ゆふいんの森5号”の出発は、かなり遅れるのではないかとのことである。 この口ぶりでは、時間は遅れるが”ゆふいんの森5号”は運行されると受け取ってもよさそうである。 さて、また決断の時を迎えた。 行き当たりばったりで列車を乗り継いで行くか、それとも”ゆふいんの森”を待つか.....。(答えは2つ。さあ、どうする?) .....「このまま待って、”ゆふいんの森5号”で行くことにしよう。」 ダイヤが乱れている以上、行き当たりばったりは危険だ。 途中で立ち往生する可能性がある。 まあ、”ゆふいんの森”にしても、運行打ち切りという事態も否定はできないが.....。 決断した以上、ひたすら待つことにした。 この夏の時期、プラットホーム上は非常に蒸し暑い。 落ち着いていられるベンチもない。 体中から汗が噴出し、過酷な状況である。 どのくらい経っただろうか、”ゆふいんの森”号が由布院駅を折り返して、博多駅に向かっているとのアナウンスがあった。(希望の光が見えたという感じかな。)
さらに待つ。 空しく時間は過ぎていくが、ひたすら待つ。 そして、待つことおよそ3時間、待望の新型”ゆふいんの森”がグリーンの車体を輝かせて5番ホームに入線してきた。(よかった。これで、何とかなったぞ。) 乗降口が開き、真っ先に車内に乗り込む。(指定された席は、先頭1号車キハ72−1の禁煙席だ。) 落ち着く間もなく、15時43分、博多駅を後にした。
荷棚は航空機と同じような構造になっており、見た目がすっきりしている。 また、デッキ(連結部分)が架け橋のようなユニークなデザインになっている。
車内ではリラクゼーションのためか、鳥のさえずりなどの音声が流されている。 水城駅付近では白いかもめとすれ違い、それまでのゆったりした走りから徐々に加速を始めた。 九州自動車道を左手に並走すると、水田や畑などの田園風景が見え始めた。
17時51分、日田駅に到着。 時刻表上は15時50分となっているので、2時間1分の遅れである。 そして、目的地天ヶ瀬駅には、18時5分に到着した。 ところで、特急列車が2時間以上遅れると特急料金の払い戻しがあるはずなのだが、特にそれを案内する車内放送は無かった。 天ヶ瀬駅の改札口で切符を渡すときにそれを尋ねればよかったのだけれど、すっかり忘れていた。(駅員さんに申し出ていれば、特急料金が払い戻しになったかな?残念。) でも、車内で注文したコーヒーやフレッシュジュースがすっごーく美味しかったので、よしとしよう。
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| 12 泉質Goodな”天ヶ瀬温泉” | |||||||||||||||||||||||||||||
| 予定より大幅な遅れをとったが、無事、天ヶ瀬駅に到着した。 今宵の宿は、玖珠川を見下ろす小高い丘の上のYホテル。 駅から電話をして迎えに来てもらう。 しかし、迎えに来たのは軽自動車だった。(まあ、贅沢は言えないか。) ホテルに着くと部屋に案内されたが、途中、恥ずかしげも無く胸像が置かれていた。 歴史的人物ならまだ良いのだが.....、唯一このホテルの減点対象となった。(主観的にね。) さて、通された部屋で身支度をすると、早速露天風呂に向かう。 泉質は無色透明で、ちょっとぬめりがあるようだ。 露天風呂はすごく広く、大小の湯船に混浴の洞窟風呂まである。 温度はやや温めであるため、ゆっくりと堪能できるところがよい。 全ての湯船と、ちょっとどきどきの混浴洞窟風呂を体験した。(不運に見舞われた分、至福のひと時を味わえた感じだった。) さて、温泉の次は夕食だ。 このホテルは部屋食でなく、別室のレストランで食事する方式となっている。 案内された和室で料理を待つと、懐石風の料理が運ばれて来た。 お刺身、冷しゃぶ、牛ステーキ、海老など、まずまずの量と味であった。(白いご飯が無かったのは残念であったが.....。) Yホテルは今回の旅最後の宿となるが、今回の旅で泊まった宿を比較すると、湯田温泉の宿はエコノミーさと料理の量が、東唐津は料理の質が、天ヶ瀬温泉の宿は温泉の泉質が1番良かったと思う。 明日は、いよいよ旅の最終日。 博多での大きな痛手を受けた分、楽しまなくては.....。
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| 13 初めてのホバークラフト!! | |||||||||||||||||||||||||||||
| 7月20日(日)、清々しい朝を迎える。 窓を開けると、深々とした緑と清らかな清流に朝日が輝いている。 さらに、ひんやりとした空気が美味しい。 「この様子なら、雨は大丈夫だろうな。」(と思ったが、甘かったようです。)
予定通り、9時19分発の大分行き81D特急”ゆふ1号”乗車する。(3両編成の先頭1号車キハ185-8に乗車。) 昨日の”ゆふいんの森”とは設備面で比較にはならないが、リクライニングシートでゆったりできるのはありがたい。 残念ながら、天候は急変して小雨模様となったが、雨に濡れた車窓も悪くないだろう。 しんみりと車窓などを眺めて過ごそうと思ったが、どうやらそれは許されないらしい。 車内には小さいお子さまがいて賑やかであり、苦笑いするしかなかった。
時間的に中途半端で、お土産や昼食はホバークラフト乗り場に何かあるだろうと思い、タクシーを利用してホバークラフト乗り場に移動した。 しかし、到着してみると随分と小ぶりな施設で、当てが外れた感じがした。 仕方がないので(失礼な言い方だが.....)、選択肢の少ない中からお土産や昼食を取った。 ちょっと出鼻をくじかれた感じがしたが、いよいよ最後のクライマックスであるホバークラフト初乗りである。 旅行センターの人は、「海が少しでも荒れると欠航してしまうよ」と言っていたが、通常通り運行されているようだ。(よし、よし。) 一体、ホバークラフトとは、どんな乗り心地なのだろうか。 走行する原理は分かっているが、今まで実物も見たことがなかったのである。 それが、今から体験できる。(自然と期待感が膨らんでくるね。) 刻一刻と出発時間が迫ってくると、プロペラ機を思わせる爆音が近づいてきた。
すると、水煙を上げて滑るように近づいてくるホバークラフトの雄姿が現れた。 そして、ぐんぐんとこちらに接近して来て、そのまま地上に乗り上げた。 爆音はいっそう強まり、窓ガラス一面に水滴が張り付いて視界を遮った。 気が付くと、ホバークラフトは乗降口に横付けされて、音も静かになっていた。 面白いのはこれからだ。 ホバークラフトの船底部分にある黒いゴム状のものが、みるみるうちにペチャンコになって行く。 原理は分かっているが、何かうな垂れた動物のようで愛嬌があるなと感じた そうこうしているうちに、大分空港からのお客さんが一斉に下船。 船内整備で少し待たされ、いよいよ乗船となった。 もちろん、真っ先に船内に飛び込んで好位置を確保したのは言うまでもないが。(我ながら子どものようだね。) ホバークラフトの船内は、以外にも広い感じがした。 シートに収まると、安全のためシートベルトを着用する。 時刻は12時40分、いよいよ出発だ。 エンジンが唸りを上げ、船底へと空気を送る。 船体が動き出し海上へ出ると、一気に加速した。 途端に、かなりのエンジン音と船体の揺れ(左右に滑るような感じの揺れ)が体を包む。 なかなか、迫力のある走りである。 ふと、「海上で、エンジンが止まって船底がペッチャンコになったらどうなるのだろうか?」とつまらぬ疑問が過ぎるが、何となくそのまま沈みそうな感じがしてならない。 操縦席が間近にあるので計器類を眺めてみると、レーダーに付近を航行する船影が映っている。 5〜6隻はあるだろうか、結構な交通量である。 しばらくスリルある走りを味わっていると、対岸に空港の施設が見えてきた。 ここからが、また面白い。 海上から陸上に乗り上げると、そのままコンクリートの通路を走行する。 距離にして800m位だろうか、ホバークラフトの陸上走行を味わえるのも貴重な体験だ。 そして、ターミナルに到着すると、船首反転の後、船底部をペチャンコにしてから下船となった。 タラップを降り、空港施設内へと入ると、旅も終わりに近づく。 旅の最後は、14時15分発、全日空196便のボーイング767である。 名残惜しい九州を後にし、日常へと復帰するため家路へと向かった.....。
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| この「中国・九州地方の旅」の記録を完成させるのに半年以上も掛かってしまいました。(ちょっと怠けすぎたかな?) 毎年今頃になると、新たな旅の手配も完了して出発待ちの状態になっているのだけれど、今年は夏旅の目途が立っていません。 スケジュールが未確定のためなのだけれど、何とか旅は続けて行きたいね。(夏がだめなら冬があるさ。) (最終更新:2004年06月11日(金)) |
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