鉄道−勾配に挑む


和歌山線北宇智駅ではスイッチバックと呼ばれる方法で勾配を克服し駅が存在しています。鉄のレール・車輪で走る鉄道は坂が苦手です。鉄道ではパーミルという単位で勾配を表します。新幹線の開業で廃止された信越線横川・軽井沢間や地下鉄の開業で廃止された京阪京津線では最大66.7パミールの勾配でした。これは1000mの間に66.7mの高度差を表しています。ところが自動車ではパーセントという単位で勾配を表します。10パーセント上り坂注意などと標識が出ていることがありますね。これは100mで10mの標高差の勾配です。自動車なら10パーセントならば難なく登り下りできる勾配でも鉄道ではその約半分の66.7パミールという勾配で特殊な機関車を必要としていました。日本の鉄道では最大35パミール、駅は5パミールで建設すると決められているようです。日本でのもっともきつい勾配は大井川鉄道井川線の90パミールでアプト式と呼ばれる特殊な方法で勾配を克服しています。レールと車輪だけでは箱根登山鉄道の80パーミルが最大です。ここで少し勾配を克服する方法の一部を紹介します。
ループ
距離が短い区間で標高差が大きいときにループ状に円を描いて線路を引き勾配を緩くする方法です。ループ区間を一周すると低い高度の線路を乗り越える区間が存在します。関東では上越線の上り線(東京方面行き)で清水トンネルの前後に存在しています。車でもレインボーブリッジなど狭い面積で高度を稼ぐ為に存在していますね。ループの場合は交差する部分がありますが、交差が存在しないヘアピンカーブも似たような存在です。
ループ(GIF-1k)
スイッチバック
鉄道ではカーブも苦手です。そこで、自動車ではヘアピンカーブを繰り返しながら上り下りするようなところをヘアピンにあたる部分で進行方向を変えて上り下りする方法です。箱根登山鉄道では途中で何度か進行方向が変わりますよね。これがこの方法です。
スイッチバック(GIF-1k)
アプト式
機関車に付いた歯車と線路の真ん中に引いたラックレールを使い歯車の噛み合わせにより勾配を登ります。アプト式は海外の登山鉄道で有名です。日本では大井川鉄道井川線に90パミールの勾配区間にアプト式が使われています。ここの場合はダム建設による路線変更で観光目的に作られたましました。雑誌などでもアプト式と載ってますがアプトとはラックの種類(歯車の種類)の一つです。ほとんどの鉄道でアプトタイプが利用されているのでアプト式と言われているようです。
アプト(GIF-1k)
トンネル
勾配は山岳地帯を通過する時に存在します。そこで、山岳地帯はトンネルで抜けてしまえば勾配はなくなります。最近は技術が発達したので山岳地帯はトンネルで抜けてしまいます。時間は短縮されますが、車窓が楽しめないので乗っていてつまらない路線になってしまいますね。。
トンネル(GIF-1k) 


話を戻して、和歌山線北宇智駅は勾配の途中にある駅です。SLの時代には坂の途中に列車が止まってしまうと動き出すことが出来ないことがあります。そこで、水平な場所に作る必要がありました。途中に水平な場所を確保できない場合にはスイッチバックを作り駅を作りました。北宇智駅もその一つです。列車の性能が向上したり、線路の改良が行われ、保守や運用の効率が低下する為スイッチバック駅はなくなりつつあります。
スイッチバック(GIF/A-9k)

動画GIFを使用しています。下から登ってきた列車は引き上げ線に入って向きを変えて駅に入ります。駅で本来の進行方向へ再度向きを変えて坂を登って行きます。

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97/02/15 更新

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