2009/06/23 作成
鷲ノ巣駅
函館本線「鷲ノ巣駅」 無人の原野に鉄道林!? ここに駅があるとは信じ難い。
待合室は信号場時代の遺産。今も大切に使われている。 駅名標が物語る男らしい容姿。 未舗装路の入り口に、駅の案内がひっそりと立つ。
訪問日記 2008年 11月 15日 訪問
ここは道内の主要幹線である函館本線に属している。そして並行する道路も交通量の多い一級国道の5号線に近く、いわば北海道のライフライン上にある駅だ。
しかし、駅から見渡す限り茫漠とした原野が広がるだけで、およそ人家は見当たらない。ここへ到達するには国道から側道へ入ってすぐ、小さな看板を頼りに
細々と延びる未舗装路を進んで行く。
ここは昭和19年9月1日に信号場として設置されたのが始まり。その後、昭和24年8月1日に仮乗降場となるが、昭和37年9月30日に再び信号場となったことからも、
街としての機能は当初より無かったものと推測される。そして、昭和62年4月1日のJR発足時に駅となったが、このような立地のため利用者はごく少ない。
駅の構造は複線へ斜向かいに設置された短い2面のホームが、互いに“構内踏み切り”で結ばれている。駅の待合室は信号場の詰め所として使われてきた
一角に、申し訳け無さそうな狭い室内があるだけだ。
今回の秘境駅訪問旅は日程の都合上、住処のある広島から航空機で新千歳空港へ降り立つほか手段がなかった。そこでレンタカー(マツダ・アクセラ)を借り、
蟠渓(ばんけい)温泉に宿泊。その翌日、道央自動車道を虻田・洞爺湖ICから国縫ICで降りて国道5号線を南下して行く。その道中、“北豊津駅”の再訪を終え、
次の目的地であった“渡島沼尻駅”へ向かう途中、この駅の存在を思い出した。
そんな無計画な道草で期待できる駅に出会える筈は無いと半ば諦めていたが、どうしてどうして! さすが北海道。なかなか味わい深い駅と風景を見せてくれた。
背後に林立する鉄道林も雰囲気を盛り上げている。思いがけず得をした気分で、意気揚々と原野の駅を後にした。まだまだ北の大地は秘境駅を開拓する余地が
残されていることを実感したのであった。