99/11/22 作成 07/08/20 加筆修正
田子倉駅

この “田子倉駅” は、真冬の豪雪や雪崩から保護する為、スノーシェードの中にホームがある

一瞬、除雪車の倉庫かと思わせる様な駅である 駅名標は味わい深いものがある 駅の入り口 ここから階段で下って行く
訪問日記 1999年11月20日 訪問
この“田子倉駅”は極めて特殊な駅で、周囲は人家が一切存在せず、一般的な利用は全くない。 登山や紅葉などのレジャーで使われる他は、真冬にここを通る国道252号の
“六十里越峠(むそりごえとうげ)”が豪雪による冬季閉鎖となって通行不能になってしまう為、発電所やダム関係者が利用するだけである。
今回の訪問は時間的制約から車での訪問となってしまった。 まず、この只見線に沿ってを新潟県側から入り、“柿ノ木駅”の訪問を終え、国道252号の六十里越峠へ向けて
車を走らせる。 途中、“大白川駅”にも寄ってみた。 ここは対向列車との交換が行われ、冬季は除雪作業の拠点と言えるほどの駅なので有人である上、構内も側線を2〜3本持つ
立派な駅だった。 まあ、この大白川駅には特に興味が無いので更に車を進めると、“これでもか” と言う程つづら折れのカーブが続き、ハンドルを回す腕が疲れてくるのが判る。
そして、やっとの思いで峠の頂上に出て、眼下に田子倉ダムと朝日岳を望むダイナミックな風景に圧倒された(凄い!)。
そして峠を下り、スノーシェードの工事のため時々工事信号に捕まりながら、この“田子倉駅”へと到着する。 列車であれば、大白川駅からたったの一駅なのだが、キハ58系などの
気動車は長〜いトンネルの中を、壊れるかと思わせるほど“グモり”ながら、23分もかけてやってくるのだ。 このような険しい峠を進むうちに一瞬、除雪車か何かの倉庫が見えた。
良く見ると“田子倉駅”の表示がある。 注意深く運転していないと危うく見逃してしまいそうだった。 こうして、この得体の知れない建物の脇に車を停め、入り口からコンクリの寒々
とした階段を下ると薄暗いホームがあった。 そこには白いプラスチックのベンチがあるだけで、ここで駅寝をするのは正直私で抵抗がある。 夏は涼しいかも知れないが、11月も下旬
となった今、あまりにも侘しいものがある。 ここで寝るくらいなら近くの山でテントを張ってキャンプした方が全然マシだと思われる。 確かに周囲は極端に険しい山中にあって
「秘境駅」として場所的には文句無くトップクラスなのだが、どうにも駅としての味わいが薄い…。 どこか、黒部峡谷鉄道の駅々と似ていて、電源開発と観光だけを目的としていて
人の匂いのする生活感が全く無いからであろう。 そして、雨が強くなってきた。 恐らく下界?へ出れば晴れると思いながら、カーブの険しい国道を只見へ向けて降りて行った。