2001/03/25 作成

下白滝駅

石北本線“下白滝駅”ここは人間より動物の方が訪れるようだ。

      

古い立派な駅舎が建っている       真っ暗な闇にぼんやりと駅名標が浮かび上がった      駅の周囲は無人の原野が広がる

  観察日記  1999年12月11日 特急通過時と停車時の2回観察

  
この下白滝は、丸瀬布側から入るとまず一つ目の“白滝シリーズ”の駅である。これから「旧」、「白滝」、「上」、「奥」と怒涛のように続いているが、“本家”となる“白滝駅”を除け
 ば、どれも停車する列車も利用者も極少ない秘境駅に違いはない。ここもそんな寂しい駅の一つだが、開業以来の古い立派な駅舎も建っていて、駅構内も交換設備を備えた2面
 のホームがある。人家も1軒あり、高校生の利用が一人あるという情報を入手。嬉しい反面、卒業と同時に駅の行く末が案じられる、悲しい運命を感じてしまうのであった。
 
 乗車していた特急“オホーツク3号”の走行中に駅舎の反対側を見るが、一面に無人の原野が広がっているだけで人家は確認できなかった。降り返してきた停車する普通列車か
 らは、少し離れて人家らしい灯かりが点いているのが確認できた。やはりまったくの無人地帯ではないようだ。到着した列車からの乗降は無く、ホーム上には小動物の足跡しか
 見当たらなかった。こうして今日1日、駅としての役割を静かに終えていくのであろう。


     
  
列車交換設備を備えた広い構内     千鳥配置で上下線にホームが有る     開業以来から存在していると思われる立派な駅舎を構える


     

下り線ホームは列車が停車しないためか、全く除雪されていなかった      駅前に農家が2軒あり、板切れ製ボックス型牛舎が整然と並んでいた

   訪問日記   2001年3月11日 訪問

  ここを訪問するには、一日あたり普通列車でも下り1本、上り3本しか停車せず、乗降のチャンスは非常に限られている。前回は仕方なく停車する列車の車内からの
 観察に留まった。次の機会があったら必ず訪問しようと決めてはいたが、少ない日程を工面してのプランでは、列車での訪問は難しいものがあった。そのため、今回は
 遠軽駅から“レンタカー”を借りて“生野”、“新栄野”と他の秘境駅訪問を同時に進める計画を立てた。こうして“白滝シリーズ”と呼ばれる、列車訪問難易度の高い数々
 の駅を、心は引けるが安直な手段で訪問することにした。こうして、最初に訪れたこの“下白滝”は、国道333号線から僅か50mほど入った所にあり、見通しも良く解りや
 すい場所にあった。

 周囲は農家が2軒で何れも畜産業を営んでいる様子だが、牛舎がいきなり駅前にあることに驚いた。しかも、一頭づつ独立した板切れで製作された箱型の物で、20個
 以上が整然と並んでいる。中にいる牛にとってはいかにも狭そうな感じで可哀相な姿を呈していた。車を駅舎の脇に停め、まず待合室の内部を見渡す。出札窓口やチ
 ッキ(鉄道小荷物)取り扱い口は残念ながら板切れですっかり封鎖されていた。それでも造り付けの長椅子は健在で、小奇麗な室内は意外と快適性が高い。駅ノートも
 あり、小一時間程度の滞在なら暇を持て余すこともないだろう。そして、外へ出て駅構内を歩き周ると広い構内であることを実感する。長大編成の貨物列車が交換する
 と思われる交換線と、斜向かいに設置された千鳥配置の2面ホームが備わっていた。

 一通り周囲の撮影を終えると、丁度お昼時になり、丸瀬布のコンビニで仕入れた弁当を食べてくつろぐこととした。うららかな日差しは遠からずやってくる春を思わせる
 陽気で、連日続く寝不足状態から昼寝をしたくなった。しかし、レンタカーの拝借時間と今後の予定を考えるあまり時間は取れない。次の訪問駅である“旧白滝駅”へと
 車を発進させるのであった。