01/03/14 作成 07/07/12 加筆修正
上厚内駅

辺りもすっかり暗くなった原野に、駅の光が煌煌と光る・・・

古い駅舎が非常に味わい深い 駅舎正面の扉はアルミサッシに換えられることが多い中、木製のオリジナル扉が風格を醸し出す

漆黒の闇に駅名標がぼんやりと浮かび上がる 待合室内部の様子。 チッキ(鉄道小荷物取り扱い)の台にザックを置いてみた
訪問日記 2001年3月9日 訪問
この駅は根室本線の「上厚内駅」である。 当初、この駅は交通量の多い国道38号線に面しているので、秘境感に乏しい駅として、ノーマークであった。 何度かこの駅に
停車もしくは通過しているのだが、その時に限って、夜間だったり居眠りしていたりして、その全貌が良く分からずにいたためもあった。 しかし、駅周囲にある人家は10軒程が
点在しているだけで、集落といったレベルからは落ちてしまっている感がある。 ただ、目の前を主要道である国道38号線が通っていて、車の音が五月蝿いのが難点である。
しかし、これらの点を除けばこの駅自体はとても素晴らしいと言える。 それは、写真にある通りの古めかしい駅舎が残っており、ある種の安らぎを覚えるためである。
このような秘境駅訪問をしていると、プラン作成から散々頭を悩まし、そしてわざわざ現地に赴いて実際に降りてみてガッカリすることも多い中、この駅は降りてみて本当に
良かったと感じた。 駅舎の内部は出札口こそ板で塞がれてはいるが、出札台とチッキ台も現存しており、昔の雰囲気そのままに残していると言って良いだろう。
更に特筆すべき点は、出入り口と改札口の扉の両方が、木製枠のガラス戸であることだ。 駅舎こそ古いが、結構扉はアルミサッシに替えられていることの多いなか、
これは相当に貴重なものなのである。
ただ、最近の北海道の駅全般に言えることだが、ライダー等の宿として使われることを嫌ってか、造り付けの木製長椅子が撤去された代わりに、例の“4連プラベンチ”に
変わってしまっていたのは残念だった。 ※私のような切符を持った鉄道旅行者だったら駅寝も大目に見てくれそうな気がするが…?
そしてこの駅にも駅ノートがあって、その書きこみを見ていると、結構皆ここで泊まっているようだった。 まあ国道から近いので発見しやすいという理由も有るだろう。
私も足跡を残すべく書きこみを残すことにした。
やがて周囲は真っ暗になってしまったが、出来る範囲で観察することにしよう。 雪の中に三脚を立ててのバルブ撮影なども行ってみた ※トップの写真
長大編成の貨物列車の交換が出来るように、有効長の長い側線を備えた駅構内は以外に広かった。 ホーム自体はそんなに長くはないのだが、跨線橋を備えた立派な
ものである。 しばらくすると乗車する釧路行きの時刻が近づいたため、駅舎に戻るとDD51に牽かれたコンテナ貨物列車が上り線に停車した。 どうやら私の乗車する列車と
交換するらしい。 コトコトとレールを鳴らしながらノンビリとやってきたキハ40に乗りこみ、この山間にある古い駅を後にしたのであった