1999/12/18 作成

北星駅

簡素なホームと、恐ろしく古い農機具置き場のような待合室   そして“厠”という表現がぴったりのトイレがある

       

いかにも北の駅といった風情ある駅名で、実際に訪れてみるとそれを実感できる  この待合室は古い木造であるが、実に居心地が良い

       

待合室内部である  木目が剥き出しで何とも味わい深く窓からの隙間風が郷愁を誘う    トイレも同様に恐ろしく古い

  訪問日記  1999年12月11日訪問  その後2度訪問実績あり

  ここは“北星”という名の小さな駅。いかにも北辺に佇む孤高な駅をイメージするが、その名にふさわしい雰囲気だ。ホームの周囲は蕗の葉が生い茂り、数軒ほどの
 人家が散在する。しかし、一部は板でふさがれ廃屋になった様子で、道北の厳しい生活が垣間見える。短い板張りのホームから少し離れたところに、“毛織☆北紡”
 の大きな看板が掛る木造の待合室が建つ。以前、となりに朽ち果てた木造トイレがあったが、現在では撤去されていた。待合室の中に入ると木目がむき出しの板壁、
 打っ放しの土間コンクリートの床、木枠の窓など郷愁を誘うものに囲まれている。ふと旅の疲れを感じて造り付けの椅子に横たわった。ふう〜と、ため息をつきながら、
 小さな窓から空を見る。原野を吹き抜けていく風が薄いガラスを震わせていく。いつもの私なら周囲の探検に勤しむが、なぜか動く気になれない不思議な室内であった。
 時には動き回ることを止め、じっと佇んでいるのも心地良いものである。