03/08/19 作成  07/07/11 加筆修正

辺川駅



牟岐線“辺川駅” 田圃の中に大きくカーブしたホームが特徴この駅に、集まる人々は極僅か

      

駅から見える人家は数軒だけで、すぐ脇にあるコンクリート建材の工場だけがやけにモノモノしく目立っている



  訪問日記  2002年1月28日 訪問
 
  この駅は牟岐線にあり、同名の主要駅である牟岐駅のとなりにある。 徳島側から見て牟岐駅から3kmあまり手前に位置しているのだが市街地からは遠く外れ、
 一面田圃の中にポツンと存在しているだけの駅である。 そのためか利用者は28人/日(JR全線全駅より引用)とこの線区の中でもトップクラスの閑寂ぶりを誇っている。
 駅のホームは嵩上げが行われていないうえ、線路が大きくカーブしたところにあり、特に3扉車の車両中央部のドアはホームの端から段差を伴いながら大きく間隔が
 あいてしまうため、非常に危険である。 しかし、JR四国側も安全対策のためか、列車が到着するとドアとホームの間に設置された黄色いパトライトが点滅する様に
 なっていて、少ない下車客に対してもある程度の配慮はなされているようだ。

 今回の旅は、偶然にも私の誕生月と重なったため、JR四国の企画きっぷである「バースデーきっぷ」を利用した。 この切符は四国島内であれば特急のグリーン車で
 あっても3日間は全線乗り放題で10000円という破格値のため、とても乗り得感があった。
 当時、自宅の最寄り駅であった西条駅より山陽本線、岡山からは快速マインライナーに乗継ぎ、夕暮れの瀬戸大橋を渡って、すっかり暗くなってから琴平駅へと着く。
 そこで前出のバースデーきっぷと旅行計画に沿った特急・グリーン・指定席券等を求め、すっかり四国の定宿?となった「坪尻駅」へ向かった。 
 讃岐阿波国境の猪ノ鼻トンネル(3845m)を抜け、スイッチバック引込み線から一旦バックして、深い谷底に駅の明かりが薄暗く辺りを灯すホームへと静かに到着した。
 ここで一夜を明かし、早朝に阿波池田へと出て、いよいよ今回の切符の本領?となる特急「剣山2号」で徳島、そこから普通列車を延々と乗り続けて、ようやくこの駅へ
 到着した。

 ホームに降り立ち、カーブに大きく車体を傾かせながらゆっくりと去っていく列車を見送りなら、ため息を一つ・・・。 またこんな旅をしている。
 意義の無い旅こそ放浪旅の真髄なのか? 自由の空気にすっかり慣れてしまった感覚とは、旅を終えた日から社会復帰をする上で障害となり得るのか?
 でも冷静に考えてみれば次の旅への期待感からか、平穏無事な日常を失う恐怖からか、半ば条件反射的に会社へと出社していく。
 放浪旅もその道のプロ? になるのには、安定した日常生活を捨てるという、かなりの勇気が要る行為ではないかと思った。