00/3/30 作成 07/07/11 加筆修正
道後山駅

芸備線 “道後山駅” 当路線の最高所にあるこの駅は、誰も来ないスキー場と朽ち果てて行く廃屋が寂しく迎える
駅舎は古く、割と大きめで消防車の車庫となっている 待合室は扉もピッタリと締め切りが出来るし、水道もあって駅寝に最適な環境である
訪問日記 2000年3月18日訪問
中国山地の背骨を走る芸備線。 そして、この駅は同線の中でも標高が最も高く、611mにも及ぶ。 前日、私は2駅先である“内名駅”での駅寝を敢行したが、
生憎待合室は締め切りできるタイプでなかったので、居住性が良いとは言えなかった。
そして、朝一番でやって来たこの駅は、古い駅舎に扉もしっかり閉められる上に作りつけの長椅子に座布団もある待合室。 そして外には水道も出る蛇口も装備されるなど、
駅寝としての環境は最高ランクに値しそうな感じだった。 駅の裏にはもうとっくの昔に営業を止めてしまった小さなスキー場とその管理をしていたと思われる閉鎖された
売店・食堂・民宿がある。 そして、7〜8軒程の民家が点在する中で、およそ半分は廃屋もしくは廃商店という、いかにも寂しい雰囲気が漂っていた。
附近の散策を終えて、人気もほとんど感じることのない駅の待合室に暫し佇んでいると、何処からともなく一人の叔父さんがやって来た。
叔父さんは「おはようございます」と挨拶してきたので、こちらも挨拶を返したのを皮切りに、色々とこの駅について話を聞いた。 そして、この駅の周囲で利用しているのは
現在5人であるとの事。 そして、以前は結構人も居たらしいが、類に漏れず過疎化が進行して皆この地を去ってしまい、残されたのは老人ばかりとの事。
昔はこのスキー場も家族連れで賑わったことなど、訛りが強くて良く聞き取れなかったが、しみじみと話してくれた。
こうして、何もかもが自然に還って行く姿を少なからず感じてしまう私であった。 こうしているうちに先程乗ってきた列車が備後落合で折り返し、新見行きの列車となって
やって来たので乗車する。 こうして、山の中に取り残されたような寂しい駅を後にすることとなったのである。