03/06/14 作成  07/07/11 加筆修正  

美々駅

千歳線「美々駅」 “びび”という不思議な名前を持ったこの駅は、通過列車さえ無ければ防雪林に囲まれた至って静かな駅である… 

     

ホーム後方は防雪林に囲われていている   駅は簡素なタイプだが、締め切りのできる待合室を備える   寝台特急「北斗星」が札幌へ向けてラストラン 


  訪問日記  2002年1月7日 訪問

  この「美々駅」は、札幌近郊にあって北海道の空の玄関口とされる“新千歳空港”から至近の場所にあり、鉄道でも北海道を代表する主要線区と言える
 千歳線に属している。 そのためここを行き交う列車は、函館・室蘭〜札幌を結ぶ特急、苫小牧方面との普通列車、多くの物資を運ぶ長大編成を連ねた貨物列車、
 更に東京・大阪とを結ぶ長距離寝台特急などその種類、本数とも非常に多い。 そう書くとここがまるで交通の要所のように思えるのだが、この駅の周囲には
 人家が一軒しか見えず、上空を飛ぶ航空機と通過する列車さえ来なければ、至って閑静な場所である。 そして、この駅を利用する人はたったの3人/日
 (JR全線全駅:弘済出版社より抜粋)となっており、普通列車でも約1/3が通過してしまうため、同線にある他の駅とは明らかに異彩を放っている。
 近くには、千歳環境センターという高い煙突が聳えるゴミ処分場があるのだが、その脇には史跡「美々貝塚」というものがあり、この地が太古の昔も現在も
 “ゴミ捨て場”という存在であることに何ら変らないという奇妙な発見をしてしまったのである。
 そんな土地柄なのかどうか知れないが、やはり人々が寄り付きにくい場所というものは、“秘境駅”というものが形成され易い環境を生むのではないかと想像した。

 今回の私の旅であるが、ここを訪れる前夜に札幌近郊にある札沼線(学園都市線)の豊ヶ岡という秘境駅に駅寝をした。 深い雪の中、早朝の外気温は-15℃を
 下回ったであろう。 そこには締め切りの出きる古い木造の待合室があり、冬季用のダウンシュラフを持つ私にとっては、ある程度の寒さまでなら問題にはならない。
 冬の北海道を旅することに対して半ば常人離れした手段でこなしている私は、すっかり世間ズレしてしまった感がある。(悲)
 さて、その豊ヶ岡駅を早朝6:17に出発する一番列車に乗り込み、石狩当別駅で札幌行きの列車へ乗り換えることで大都会札幌へと着いた。 
 そこでサンドイッチと缶コーヒーの朝食を買い、急々と千歳線の普通列車へと乗り込んで朝食とした。 食後の安堵感と異様に効いた列車の暖房に誘われるかのように、
 
 昨夜の駅寝で不足した睡眠を補うべく、すっかり熟睡モードへと入ってしまった。 小一時間ほど経って気が付くと南千歳駅。 おお、あと一駅ではないか!
 眠たい目を擦りながら、乗り過ごさないように耐えていた私は、この美々駅に到着してドアが開いて降りた瞬間、真っ白な雪景色に対して強烈な太陽光線が
 反射しまくった世界へ投げ出され、しばらく呆然とホームに立ち尽くしてしまった。 
 ようやく目がなれると、探索意欲がコンコンと沸いて来た。 さて、何処から歩みを進めようか?