01/05/15 改訂 07/07/11 加筆修正
青井岳駅

日豊本線 「青井岳駅」 周囲に人家は少ない。 虫の声だけが辺りに響き渡る山間の駅であった・・・

駅構内は、列車交換や保線用の側線を備えているのでかなり広い。 そして、駅名の通り山深い緑一面の「青いだけ」の駅である。(寒)

天国への階段を思わせる幻想的な駅の入り口。 駅前はそれだけ真っ暗だったということである。 駅前にはこの看板が一つあるだけ…
訪問日記 2000年5月8日 訪問
ここは日豊本線の「青井岳駅」である。 小倉と鹿児島を結ぶこの長大な路線の中でもかなり山深い地域にあり、隣の山之口駅からは9.8Km、田野駅からは11.3Kmも
離れている。 そして、この駅が丁度峠のピークとなっている。 このような山深い場所だから街が形成される筈もなく、駅の前には人家が3軒程しか見えないが、
その家も明かりが点いていなかったので、住んでいるのかどうかは疑問である。
駅の主な目的としては、休日などにハイキングなどのレジャーとして使われているようだ。 駅前には国民宿舎「青井岳荘」の看板があってここから約600m程離れている。
また、列車交換の役割をすることもあり、保線用の工事・資材運搬車両などが配備されていて側線が何本かあり以外に広い構内を持っていた。
今回、高千穂鉄道の秘境駅訪問を終えて、延岡から宗太郎駅を訪問した。 その後、夕食の弁当を駅前広場のベンチで食べて辺りが暗くなってから、この青井岳駅へと
逆戻りしての訪問となった。 駅を降りるが、私以外は誰も乗降することが無ったので、列車が行ってしまうと完全にこの深い山の中に取り残されたという孤独感に襲われる。
駅の待合室はこの線区の無人駅全体にほぼ共通した妙な形のスケルトンタイプの待合室であり、今一つ雰囲気が悪い。
そして、一通り駅構内や周囲を撮影して廻っているとやがて乗車するべき列車がやって来た。 早速乗車し、次の目的である2駅先の「餅原駅」へ向けて真っ暗なトンネルへ
吸い込まれていった。

待合室はちょっと味気ないスケルトンタイプで内部にはプラベンチのみ 幅の狭いホームは10両は停まれるとど長い

駅の周囲に人家は少なく、緑一色の山深い中にある。 特急「きりしま」が通過。 元ハウステンボス車に “みやざきフラワーフェスタ”仕様で登場!
再訪日記 2001年5月9日 再訪
この駅は深い山の中にあって、駅前に人家は
3軒ほどしか見えないが、少し離れた場所に10軒程の小集落があるようだ。
駅の待合室は、この地区の無人駅に多いガラス張りのスケルトンタイプで、雰囲気は今一つ。
跨線橋を渡ると10両は停まれるほどの大きくカーブした
島式ホームがあるが、その高さがかなり低くいため、列車への乗り降りはステップを必ず使わないと苦しい。
そして側線には保線用の工事・資材運搬車両などが配備されていて、この線区における線路
保守のための重要な基地となっているようだ。
またこの駅の主な利用目的としては、周囲の人家の少なさから日常的に乗降する方は非常に限られてはいるが、近くに国民宿舎「青井岳荘」などがあるため、
休日など主にハイキング を目的としたレジャー駅として役割の方が大きいと思われる。
今回私は九州秘境駅訪問旅として南九州地区の秘境駅を重点的に周る旅をした。
昨夜に博多から乗車した夜行特急「ドリームにちりん」を南延岡で降り、折り返して
3度目と なった宗太郎駅の訪問を果した。 その後、南宮崎へ出て日南線に乗車して途中にある福島高松
駅に寄って昼食を摂り、午後になってからようやく終着駅の
志布志駅へと到着した。 かつては鉄道の要所として栄えたこの駅も志布志線や大隈線といった路線も廃線となって失い、
駅そのものも無人化されてしまった。
それ以降もしばらくはキヨスクだけが営業
していたようだが、時代の流れかいつのまにか撤退してしまったという哀愁漂う駅である。
ここでひとまず列車の旅を中断することにして、バスを利用して旧志布志線沿いに都城へと乗車した。 しかし、全線通して乗車した乗客は私一人だけで、最初に乗っていた
叔母さんも 10分程度で早々と降りてしまい私専用の貸切状態となってしまった。
バスでさえこの有様 だから、これでは廃線となっても致し方ないのであろう。
そして午後3時頃になって1時間半に及んだ長い道のりを経て、ようやく都城駅へ到着した。
そこから日豊本線の普通列車に乗車して鉄道旅を再開させることになった。
前置きが長くなってしまったが、こうして都城駅から4駅先にある青井岳駅で降り立つことが出来た。 この駅に降りたのは初めてでは無いが、前回に訪問した時は夜間で
あったため、 街灯のない真っ暗闇の世界では、駅施設以外の状況がよく判らないままであった。
今回に関しては夕刻ではあったものの十分明るい時間であり、
45分近くの滞在時間が確保出来たので周囲の散策も行えた。
誰一人居ないガランとした広い駅構内を端から端まで歩き回るのだが、5月とは言え南国の蒸せ返るほどの暑さで、
その足取りがだんだん重たくなってきた。
何処かに水道はないか? と探していたら、草に埋もれた通路の脇にひっそりとあった。
思わず喜んでしまい、まるで河童の如く頭に給水してズボンを捲くり足を冷やす。
「気持ち良いいっ…」 まるで生き返ったかのように体がリフレッシュされるのを感じた。
こうして、短時間であったこの駅の滞在もそろそろ"お迎え"となる列車がやってきてしまった。
誰も降りることなく、私だけが周囲の乗客から好奇な視線を浴びつつ乗車した。
そして、車掌の笛が山間に鳴り響くと呆気なくドアが閉まってしまい、外界と遮断された空間へと
閉じ込められた気分になった。 窓を開けるにも冷房の効いた車内では他のお客さんの手前、躊躇して開けられない。
やがて加速した列車はまもなく真っ暗なトンネルへと吸い込まれて行ったのである。