2000/2/28  作成  

赤岩駅

奥羽本線「赤岩駅」 利用者が居るとは思えないこの駅に、今日も新幹線が駆け抜ける。

    

 駅舎は撤去され、新しく物置型の待合室が建った。  停車する列車は6往復/日 国鉄仕様の駅名標が立つ。  左手にスイッチバックの旧駅本屋方面を見る。 

    

 旧駅のホームから雪に埋もれた構内を見る。  そして残され朽ち果てて行く駅名標。  消防ポンプ小屋となっている壁にこの黒板が泣かせる。


    
なんでこの雰囲気で新幹線?

  訪問日記  2000年2月20日 訪問

  ここは山形新幹線の標準軌化工事によって、スイッチバックが廃止された後、38‰(パーミル)を擁する急勾配区間の緩やかな場所にホームが移設された駅である。
 古い駅舎は解体されて久しく、跡地にはスーパーハウスのような小さな待合室が建てられていた。さらに列車以外のアクセスは小さな集落から続く未舗装の林道だけ。
 そんな唯一の車道も深い雪に閉ざされ、この時期、列車と徒歩以外に到達は不可能であることを確信した。

 今回、東北地方の秘境駅訪問をするべく、ウィークエンドフリーきっぷを使い、東北新幹線を福島駅で奥羽本線に乗り換え、3駅目のこここへやって来た。電車を下りた
 のは初老の男性一人と私だけ。駅を降りて待合室に向かったその人に、駅の状況を聞いてみると、利用者は「ほとんどどいないねぇ」、「私の他に5〜6人くらいかねぇ」、
 「これから雪の中を30分歩いて帰るんですよ」と言う。男性はやがて待合室に常備していた雪靴に履き替え、ゆっくりと家路へと向かっていった。こうして一帯は私ひとり
 だけになった。こんな山奥の駅でも以前は駅員さんも常駐していたが、赴任して来た人はさぞかし面喰ったことであろう。
 
 ちなみに奥羽本線の福島〜米沢間はこの駅を皮切りに、板谷、峠、大沢の4駅が連続するスイッチバック駅であった。強力な電気機関車に牽引された普通列車が、時間
 をかけながら進んでいた。当時使用していた旧駅は、2面のホームと待避線を持ったZ型のスイッチバックだった為、後退用と思われる側線まで完備していた。このように
 大きな規模を持った駅に反し、周囲に人家は一軒も無い。恐らく鉄道職員以外は誰も居なかったのであろう。深い雪の中を方々歩き回って観察していると、風景とミスマ
 ッチのような新幹線が通過して行く。時代はこんな山奥の駅まで制覇しようとしているのだろうか。