00/2/28  作成  07/07/10 加筆修正  

赤岩駅

奥羽本線「赤岩駅」利用者が居るとは思えないこの駅に、今日も新幹線が駆け抜ける。

  

 駅舎は撤去され、新しく物置型の待合室が建った。  停車する列車は6往復/日 国鉄仕様の駅名標が立つ。  左手にスイッチバックの旧駅本屋方面を見る。 

  

 旧駅のホームから雪に埋もれた構内を見る。  そして残され朽ち果てて行く駅名標。  消防ポンプ小屋となっている壁にこの黒板が泣かせる。


   なんで?この雰囲気で新幹線??


  訪問日記  2000年2月20日 訪問

  ここは山形新幹線の標準軌化工事によって、スイッチバックが廃止されてしまった後、38‰(パーミル)にもなる急勾配区間の緩やかな場所にホームが移設されたものである。
 元駅本屋のあった場所は全て深い雪に覆われ、痕跡さえも視界より消え去る。更に古い駅舎も既に解体されてしまい、跡地には小さな物置小屋サイズの待合室が建てられて
 いた。また、列車以外のアクセスは小さな集落から続く未舗装の林道だけ。それも冬季は豪雪のため閉鎖され、列車と徒歩以外この駅へ来るのは不可能である。

 今回私は、東北地方の秘境駅訪問をするべく、ウィークエンドフリーきっぷを使い新幹線で福島駅へやって来た。そこで奥羽本線に乗り換えてこの3駅目にあたるここへやって
 来た。電車を下りたのは初老の男性一人と私だけ。駅を降りて待合室に向かったその人にこの駅の状況を聞いてみると、利用者は「殆どいないねぇ」「私の他に5〜6人くらいかねぇ」
 「これから雪の中、30分歩いて帰るんですよ」 と。男性はやがて待合室に常備していた雪靴に履き替えてゆっくりと家路へと向かっていった。
 そしてこの一帯は私一人だけとなったのである。以前は駅員さんも居たらしいが、ここに赴任して来た人はよっぽど自然が好きでないとノイローゼ?になる程くらい何も無い所である。
 
 この奥羽本線の福島〜米沢間は数年前まで、この駅を初めとして、板谷、峠、大沢と4駅連続がスイッチバック駅であった。そのため電気機関車に牽引される普通列車は、時間を
 かけて一つ一つ前後進を繰り返していた。その当時使用していた旧駅は2面のホームと待避線を持ったZ型のスイッチバックだった為、後退用と思われる側線まで完備していた。
 このように大きな規模であった駅に反し、周囲に人家は一軒も無い。ここから6〜7分程度登った先に小さな神社?が祭られている以外は鉄道関係の職員以外は誰も居なかったと
 思われる。深い雪の中を方々歩き回って観察していると、この何も無い雰囲気にはミスマッチな新幹線が通過して行く。時代はこんな山奥の駅まで制覇しようとしているのか?
 しかし、ここに人間がやって来ることがなければ、いつまでも雰囲気だけは後世に残るであろう。