糊置き とは?

下絵の青花(下段写真・左)に沿って、筒から糊を絞り出しながら白生地の上に糊を置いていきます。
この糊が、糸目糊 と呼ばれ、次の彩色の工程で、染料がにじみでるのを防ぐ堤防の役目をします。
下絵 糊置き作業・途中 完成
下絵・糊置きをする直前の状態.青花という露草の花びらを絞って天日で干した天然の下絵専用のもの。後で水によって流れ落ちます。、 作業・途中の状態、糊が広がったりするため、上から順番に・・・という訳にはいきません 完成・この後、作家さんのところで彩色されます

もち米、米ぬか、塩、消石灰を十分に蒸して(十分につき、)元糊をつくります。
元糊を作る際、もちをつく方法もあるようですが、私はつきません・・・

消石灰
:防腐としまりを良くするため

蘇芳
(すおう):蘇芳とは染料となる植物の名前で鍋などで煎じて使用します。
消石灰の水溶液で鮮やかな蘇芳色に変色するため、糊を見やすくするため使用します。

ただし、液体での保存は困難です。直ぐにカビが発生して、使えなくなるためです。
私は、蘇芳を煎じた後、煮詰めてから、元糊の一部を用いて「蘇芳の元糊」を作り、冷凍庫で保存しています。
 
加賀友禅での もち米:米ぬか:塩 などの配合の割合例 を参考に・・・

 (つつ)
筒は、もち糊などの水の成分は完全に遮断してくれる

特殊なフイルムを使用しています。

半年くらい使用でき、管理が非常に楽です。

使い終えた糊の筒は、夜、冷蔵庫に保管しておきます。


 
全部糊を置き終わったら、乾燥を待って
地入れをします。

地入れ
とは、模様部分に豆汁を刷毛で引いた後、ガスバーナーで素早く乾燥させます。
その結果、糊が生地に食い込み、下絵の青花が水で散らされて、消えます。
豆汁(ごじる)とは、大豆を一晩、水に浸して、すり鉢で擦って木綿の布で濾し、水で薄めたもの。

豆汁に関する注意点
大豆は高級なものを使用してください。
浸しておく時間は夏場の暑い時期で8時間位でしょうか・・・
4時間くらいで、浸す水は新しく入れ替えてください。
大豆が完全にふやけたら、冷蔵庫に入れておきましょう。

作家さんの作業現場です。

以上で完成!

作家さんのところで、彩色が施され、白生地に命が吹き込まれます。
友禅流し:金沢の浅野川で運がよければ見ることができます・・・

糸目糊を水で洗い落とすと、

糸目糊の跡が、白く繊細な線として浮かび上がります。


(蘇芳の赤い色は、糊を落としても、微かに残ります)

技        


糊置きの工程は大切な仕事です。

下絵が上手に描けていても、糊置きが下手な場合には作品の評価を下げてしまいます。

ただ生地の上に糊を置くだけではなく、糊置きの職人には絵心が必要です。

細く一定の線を描くには相当な力と集中力が必要です。

特に直線的で長い線は難しく、息を止めて一気に糊を置きます。        


編集後記

真夏の地入れ!は、汗だくになってやってます。

糊置の後継者はいるのでしょうか?


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